工藝二人展
-染- 金井大輔 -漆- 宮木康
来月11月20日(水)からの、「第31回 工芸美術創工会展」(京都文化博物館)も楽しみな金井大輔氏(染)と宮木康氏(漆)による二人展の会場を訪問し、みどころなどについてお聞きしました。
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金井 大輔 氏
" これまでモノクロームの世界の中で、いかに奥行きを感じさせるか、ということを念頭に置いて作品制作をしてきました。以前[ことしるべ]で取り上げていただいたように(コチラを参照)、今は、面の色構成で、その面積の広がりを見せるような作品にも取り組んでいます。例えば、今回出品した、空を大々的に描いた作品画面に、紙飛行機を入れるだけで「空間」を存在させるような試みがそうです。
青い画面に紙飛行機の効果も絶大な作品「景」
自分の作品だけで展覧会を構成する場合は、モノトーンの作品だけでも空間が保てるのですが、他の方の作品と一緒に展示される場合は、それだけでは弱いと感じることがあり、カラフルな作品も一緒に出品するようにしています。
あと今回、パール粉をすり込んで柄を作ったシルクスカーフも展示していますので、そちらもぜひ見てください。”(金井 大輔)
これがシルクのスカーフです
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宮木 康 氏
” 金井さんとの二人展は今回が初めてですが、彼の作品はもともと知っていたので、自分の作品と一緒に展示したときに「ケンカ」しないことを意識しました。
今回の蝶をモチーフにした黒色の作品とそこにちりばめた貝の色合いが、この会場で金井さんの「空」の作品とつながっているな、と思いましたね。
作品名「蝶の泉」、ぜひ会場でいろんな角度から変化する色合いを見てください!
漆作品は黒色と赤色を使う人が多いですが、自分は黄色やオレンジなど、ほかの色の作品も作っています。
でも私にとっても黒は魅力的で、理想的な黒と他の色との良いバランスを常に探しています。
会場では360度全ての角度から鑑賞することはできませんが、色合いと合わせて、立体作品として、可能な限りいろいろな角度から見ていただければ幸いです。"(宮木 康)
ニワトリの卵のカラを散りばめた作品(写真左端)にも注目
●工藝二人展 -染- 金井大輔 -漆- 宮木康 |
今回紹介した金井大輔氏、宮木康氏も会員の工芸美術創工会展、会員の方の取材ページは以下からお読みいただけます。
★過去の創工会展紹介ページ
★創工会会員の方の過去の記事もこちらから読めます。
・伯耆正一氏(2018年6月1日 京都陶磁器会館)
・安東智香氏(2018年7月24日 ギャラリー恵風)
・張 義明氏(2018年10月19日 京都陶磁器会館)
・德力竜生氏(2018年10月31日 京都万華鏡ミュージアム)
・伊砂 正幸 氏 市川 博一 氏 藤井 收 氏 上田 順康 氏(2018年11月6日 生活あーと空間 ぱるあーと)
・今井裕之氏(2018年11月22日 ギャルリー石塀小路 和田)
・武田直之氏(2018年11月30日 京都陶磁器会館)
・中村譲司氏(2018年12月14日 京都陶磁器会館)
・張義明氏、宮木康氏(2019年2月19日 ポルタギャラリー華)
・金井大輔氏、井上絵美子氏(2019年3月14日 ギャルリー石塀小路 和田)
・井上路久氏(2019年3月26日 生活あーと空間 ぱるあーと)
・今井政之氏ほか(2019年4月10日 生活あーと空間 ぱるあーと)
・井上路久氏(2019年6月21日 京都陶磁器会館)
・武田直之氏(2019年9月3日 ポルタギャラリー華)
・市川博一氏(2019年9月10日 ギャラリーなかむら)
・金井大輔氏、宮木康氏(2019年10月15日 ポルタギャラリー華)