【オススメのアートスポット紹介!Vol.35】京都万華鏡ミュージアム特別企画展「德力竜生作品展」

【オススメのアートスポット紹介!Vol.35】京都万華鏡ミュージアム特別企画展「德力竜生作品展」

京都万華鏡ミュージアム特別企画展
德 力 竜 生 作品展

ことしるべ:今回、万華鏡ミュージアムでの開催ということになりましたが。
德力竜生:そうですね。この会場で年に1回行われる特別展に自分の展覧会を選んでいただき光栄です。
個人的に、万華鏡の作家さんともつながりがあり、ガラス素材の提供などを求められ協力することもあります。
ことしるべ:今回、10点の作品が展示されていますね。どのような想いを込められましたか?
德力竜生:以前に古代ガラスの展覧会で観た、土の中から見つかった虹色に銀化したガラスの器に魅せられ、その色を人工的に表現できないか試行錯誤してきました。
そのうち、古代遺産などにも興味がわき、古い宝の地図や街並みなどを想像し、文様をデザインしはじめました。

古代から現在、現在から未来へと伝えたい想いを表現できればと思っています。
ことしるべ:今回、今までと違う新しい試みなどおありでしょうか?
德力竜生:基本の積み重ねで、自分の中のベースは変わりません。
ただ作家として、違う素材をガラスに入れて表現の可能性を広げようとするなど、新しいアイデア・技を織り交ぜていってはいます。
「足し算・引き算」をしながら、試行錯誤し、自分の求めているものに近づけようとしています。


LAST MESSAGE


ことしるべ:制作に入る前にはイメージ画を描かれたりされるのですか?
德力竜生:はい。絵にしたり、文章にまとめたものを事前に作ったりします。途中でどんどんその段階のイメージから変わっていくこともありますが。
ことしるべ:ガラスの美しさはもちろんなのですが、鉄の部分も形がとても面白いですね。
德力竜生:鉄はガラスと合わせやすい素材で、しかもガラスより時間的に早く作業ができる利点がありますね。
またガラスと違い、修正のきくのも魅力です。
異素材を自分の作品作りに取り入れることには今後もチャレンジしていきたいですね。


会場の様子


ことしるべ:11月21日(水)から京都文化博物館で開催される、第30回記念 工芸美術創工会展が控えていますね。
德力竜生:はい。今年は30回の記念の年で、平成最後の年でもあります。会の大先輩の陶芸家・今井政之先生が文化勲章を受章されるという嬉しいニュースも届いたところです。
私含め、出品作家の思いはいつも以上に強く、より一層作品作りに励み、いい展覧会にしようと張り切っております。
また展覧会をきっかけに、特に若い世代の人たちに工芸にもっと興味を持ってもらえるようにしたいとも思っています。

ことしるべ:その意味では、ワークショップも楽しみですね。
德力竜生:はい。漆芸、染色に加えて、私もガラスでワークショップを行います。
ベネチアンガラスでペンダントを作ってみたいと思います。ガラスは日常でよく見るものではありますが、そのガラスがこのようにしてできていくんだ、っていうところを知ってもらうきっかけになったらいいですね。

ことしるべ:楽しみにしております。


德力 竜生

德力竜生(とくりき たつき)プロフィール
1988年 米国加州立大学ロングビーチ校 美術学部美術学科修了
2010年 京都工芸美術作家協会展 京都府知事賞受賞
     創工会展 創工会京都工芸賞・京都新聞賞受賞
2015年 日展 特選受賞
2018年 全関西美術展 審査員

コレクション 京都市美術館、駐ベトナム日本大使館
現在 日展会友、日工会幹事、創工会会員、京都工芸美術作家協会理事


IMAGINE

★お知らせ
11月21日(水)より京都文化博物館で開催の「第30回記念 工芸美術 創工会展」でも德力竜生氏の作品を見ることができます。
詳細コチラ


 

★創工会会員の方の過去の記事もこちらから読めます
・伯耆正一氏  ・安東智香氏  ・張 義明氏

 

●京都万華鏡ミュージアム特別企画展「德力竜生作品展」

会 場 京都万華鏡ミュージアム
     京都市中京区姉小路通東洞院東入曇華院前町706-3
     電話 075-254-7902
     HP http://k-kaleido.org/
会 期  2018年10月31日(水)~11月10日(土)※11月5日(金)休館
時 間 10:00~18:00(最終入館は17:30まで)※最終日は16:00まで
料 金 無料