【オススメのアートスポット紹介!Vol.41】京都陶磁器会館「中村譲司  陶展 ― 器の佇まい」

【オススメのアートスポット紹介!Vol.41】京都陶磁器会館「中村譲司 陶展 ― 器の佇まい」

中村譲司 陶展 ー 器の佇まい

先月終了した「日本陶磁協会奨励賞」の「実用陶器・クラフト部門」で奨励賞・京都府知事賞を受賞された中村譲司氏の個展が本日より、京都陶磁器会館で始まりました。
今回、館の学芸員・下村一真氏より、展覧会を紹介いただきます。

中村譲司さんは、オブジェに器と幅広く制作される作家さんですが、最近は特に茶器などで高い評価を得ておられます。 
先日開催された「第3回日本陶磁協会奨励賞 関西展」では実用陶器・クラフト部門において、『覆黒銀彩茶器揃』が奨励賞・京都府知事賞を受賞されています。

日本の居住空間は、独自の気候や文化の中でめまぐるしく変化し、それに伴ってインテリアも変化し続けています。中村さんは、器もインテリアの一部と考え、それが使われる空間を意識して作陶されています。これまで、上海や台北など、海外でも作品を発表されてきましたが、茶器の本場では使い手の意識も高く、作品向上のきっかけになったそうです。 
そのような意識と国内外で積まれた研鑽は、しっとりした釉薬の肌や凛とした造形などの佇まいに宿っています。 
また、今回が初公開の『美楽ル』シリーズも興味深いです。楽焼の茶碗や酒器ですが、楽焼では珍しいロクロ成形や、釉薬が流れた表情など、一風変わった独特の魅力があります。

本展では茶器を中心に展覧いたします。ご自身や、またプレゼントされる方のお宅を思い浮かべながら、作品をご覧になってはいかがでしょうか。 
中村さんの「器の佇まい」の世界をお見逃しなくご覧下さいませ。       
(京都陶磁器会館 学芸員 下村一真)

 

〇中村譲司 陶展 ー 器の佇まい
会 期 2018年12月14日(金)~12月26日(水)※木曜休館
時 間 午前10時~午後6時
会 場 京都陶磁器会館 2Fギャラリー 
     (京都市東山区東大路五条上る遊行前町583-1 市バス「五条坂」下車すぐ)
料 金 無料
主 催 一般財団法人 京都陶磁器協会

●京都陶磁器会館

写真=畠山崇

京都で活躍する作家・窯元の作品のみを厳選し、常設で現代の最新の京焼を展示・販売しています。 
会館案内やイベント情報など、こちらのホームページからチェックしてください!→http://kyototoujikikaikan.or.jp/


お知らせ

現在、京都髙島屋さんにて、酒器のグループ展が開催されており、本日紹介した中村譲司氏、展覧会紹介をしてくださった学芸員で陶芸家の下村一真氏も作品を出品されています。
下村氏より、「酒器に限ったグループ展ですが、37名の力作が賑々しく展覧される会場は圧巻です。様々なタイプの作品が並んでおりますので、新年のご自宅用に、御進物に、お気に入りの品をお探しのご高覧いただければ幸いです。」とのコメントもいただきました。
中村譲司氏の個展と合わせてぜひお楽しみください。

〇百酒ひゃくはい ぐてんぐ展
会 期 2018年12月12日(水)~12月24日(月・振休)
時 間 午前10時~午後8時 ※最終日は午後4時閉場
会 場 髙島屋京都店6階 美術工芸サロン
料 金 無料


中村譲司氏も会員の工芸美術創工会展、会員の方の取材ページは以下からお読みいただけます。

★過去の創工会展紹介ページ

第28回展(2016年)

第29回展(2017年)

第30回記念展(2018年)

★創工会会員の方の過去の記事もこちらから読めます

★創工会会員の方の過去の記事もこちらから読めます。
・伯耆正一氏(2018年6月1日 京都陶磁器会館) 
 ・安東智香氏(2018年7月24日 ギャラリー恵風)
  ・張 義明氏(2018年10月19日 京都陶磁器会館)
  ・德力竜生氏(2018年10月31日 京都万華鏡ミュージアム) 
・伊砂 正幸 氏 市川 博一 氏 藤井 收 氏 上田 順康 氏(2018年11月6日 生活あーと空間 ぱるあーと)
今井裕之氏(2018年11月22日 ギャルリー石塀小路 和田)
 ・武田直之氏(2018年11月30日 京都陶磁器会館)