16世紀後半、千利休の理想の追求から生み出された樂茶碗。樂焼は樂家の初代長次郎によって始められ、日本の陶芸の中でも他に類例を見ない独特の美的世界を作りあげています。本展は、一子相伝により樂焼を継承する樂家歴代の作品に、17世紀初頭の芸術家本阿弥光悦の作品を含め、樂焼の美的精神世界と極めて日本的な深い精神文化にふれようとするものです。2015年には米国、ロシアの美術館で「樂―茶碗の中の宇宙」が開催され、現地で高い評価を得ました。本展は出品点数や規模をスケールアップし、より充実度を増した展覧会です。
商店のショーウインドーや個人宅の玄関で見かける「招き猫」。しかし、その由来や歴史はあまり知られていません。本展では知られざる「招き猫」の世界をご紹介します。
明治40年に第1回文部省美術展覧会(略して文展)を礎とし、時代とともに、常に日本の美術界をリードし続けてきた日展は100年の長きに渡る歴史を刻んできました。設立当初は日本画と西洋画、彫刻の3部制でしたが、昭和2年に美術工芸を加え、昭和23年には書が参加しました。現在では、各部門日本の美術界を代表する巨匠から、第一線で意欲的に活躍している中堅、新人を多数擁して世界にも類のない一大総合美術展として、全国の多くの美術ファンを集めています。
1989年に京都、1991年に大阪で始まった「留学生音楽祭」は、関西を中心とする大学に学ぶ留学生に、母国の民族音楽や舞踊などを披露していただくイベントです。
国や言葉の壁を遥かに越えた「友情」と「平和」の祭典にご期待ください。
1914年、石井柏亭・梅原龍三郎・有島生馬・坂本繁二郎らが結成した『二科会』は、常に新傾向の作風を吸収し、岸田劉生・佐伯祐三・藤田嗣治・岡本太郎・東郷青児など美術史上欠かすことのできない多くの著名な芸術家を輩出し続けてました。
絵画・彫刻・デザイン・写真の4部門からなる二科展は、新たな一歩として「第101回二科展」を開催します。会員・会友・入選者の作品計321点をお楽しみください。
独立美術協会は佐伯祐三、前田寛治を中心とする1930年協会展が発端となり、二科会ほかの団体を越えて気鋭の作家が集まり組織された美術団体です。翌1931年に東京府美術館で第一回独立展を開き、以来、須田国太郎、海老原喜之助、野口弥太郎、鳥海青児など、近代美術史に輝く画家を数多く輩出してきました。
京都の長い歴史に育まれた伝統と革新を踏まえながら、新たな発想で次代の工芸美術をリードする集団「工芸美術創工会」の会員による陶芸・染色・漆芸・硝子・金石造形・七宝・人形の新作を展観。
全国の愛好家が丹精込めて育てた松や雑木、皐月などの盆栽と水石の逸品を一堂に陳列。世界の共通語になった“BONSAI”を知る四日間。
京田辺の豊かな自然の中で、名所と旧跡を巡り歩く「第19回 一休さんウォーク2016」。あなたも健康づくり・体力づくりのために参加しましょう!
王朝貴族の高い美意識と篤い信仰心の結晶でもある、高麗王朝後期に生み出された仏教絵画。阿弥陀如来、観音菩薩をはじめとするみほとけに満ちる気品と善意。それは柔和な表情、繊細な衣の文様、温雅な色彩などに表れています。東アジア絵画史において、独特の光彩を放ち、近年高く評価される高麗仏画ですが、現在その数は世界にわずか160点あまりです。本展では国内でまとめて観る機会のなかったその名品26点が一堂に集います。
※一部展示替えがあります
表千家家元而妙斎宗匠は平成26年に㐂寿を迎えられ、そのご自祝の茶事が平成27年2月から翌年3月にかけて利休居士のわび茶の道統を受け継ぐ家元不審菴において催されました。本展では、その道具組から懐石の献立に至るまでの茶事に込められたもてなしの心をたずねます。
20性前半のパリで活躍した女性画家マリー・ローランサンの没後60年を記念しての展覧会。初期から晩年にいたるまでの、油彩を中心とした約80点を紹介します。その可憐で気品あふれ、柔らかく愛らしいパステルカラーを用いた色彩による、彼女独特の造形世界をゆっくりお楽しみください。
全国の著名な美術家、宗教家、文化人ら約1,350人から、福祉のために、と寄贈していただいた作品をご覧のうえ、入札でお求めいただきます。
大津市伊香立にある新知恩院は、京都の知恩院が応仁の乱の際に疎開してできた浄土宗寺院で、疎開時にもたらされた知恩院ゆかりのものを始め、数々の宝物が伝来しています。大津市京町の乗念寺は大津の浄土宗組織「大津門中」の一カ寺として大津百町の町人や檀家信徒の信仰を集めました。本展では、伊香立の歴史の一端を今に伝える新知恩院と大津百町の歴史を物語る乗念寺に伝わる仏像や仏画、宝物を展示し、大津の浄土宗寺院の歴史について紹介します。
滋賀の文化財の保護と公開等を目的として昭和36年に開館した琵琶湖文化館。国宝、重要文化財を含む社寺からの寄託品も含まれるその所蔵品は、平成31年度にオープン予定の新美術館に引き継がれ、公開される予定です。本展では、琵琶湖文化館が守り伝えてきた滋賀の貴重な仏教・神道美術や、館が担ってきた機能を新美術館が継承してゆくことを伝え、期待を高めてもらうために開催します。
日本画家として知られる堂本印象(1891-1975)。その印象の生誕125年に際して、堂本印象生誕125年「INSHO EXPOSITION~天才!!印象ワールド~」を開催します。本展では、絵画だけではない、印象の知られざる工芸品や商品デザインを紹介。多彩な印象芸術の全容を読み解きます。
超絶技巧と独自の世界感で国内外に多くのファンを魅了する天才画家・伊藤若冲。生誕300年を迎える今年、各地で記念の展覧会等が開催されていますが、本展は、若冲が生まれ育ち、生涯のほとんどを過ごした京都で開催するものです。
“やきもののまち”として長い歴史と文化に支えられ、発展してきた信楽。この地には、伝統的な技術が今日に受け継がれており、窯跡や古い民家など、やきものの里としての風景や、高品質なお茶栽培の技術なども数多く残されています。『信楽まちなか芸術祭』は、これら「陶都・信楽」の財産を生かし、やきもの文化を多くの人に知っていただくと共に、信楽というまちがもつ多面的な魅力を発信していきます。
本展では、カタールの王族であるシェイク・ハマド・ビン・アブドラ・アル サーニ殿下が収集されたインド宝石のコレクションから名品を選りすぐり、16~21世紀にわたる宝石の歴史とデザインを、時代の嗜好(しこう)の変化と共に追っていきます。インド宝石の最高峰を、ぜひご観覧ください。
江戸時代後期に彦根城下で花開いた湖東焼は、彦根藩の御用窯として、磁器を中心に染付、赤絵金彩など繊細で華やかな逸品を数多く焼成しました。しかし、最大の庇護者であった彦根藩主、井伊直弼の死と明治維新後の廃藩置県を経て衰退します。本展では名品約130点から湖東焼の全貌を紹介し、その珠玉の世界を展観します。