茶の湯文化の大成とともに、形づくられてきた「茶の湯釜」の変遷を、奈良時代から近世までの名品の数々によって展観します。重要文化財に指定されている9点すべての釜が一堂に会する貴重なこの機会に、茶の湯釜の歴史と美をご堪能ください。
16世紀、樂家初代長次郎により生み出された「樂焼」。その後、約450年もの間、歴代14人が「吉左衞門」を名乗り、それぞれの時代を生き、決して踏襲することなく己の世界を築いてきました。本展では、歴代の作品を展示し、各々の時代の中での創造性に視点をあてます。
開館25周年を迎えた大津市歴史博物館が収蔵する作品は、埋蔵文化財や仏教美術、古文書、歴史・民俗資料など多岐にわたります。本展では、同館が収蔵する文化財を各分野ごとに徹底分析して解説し、豊かに育まれた大津市の歴史と文化にふれていただくとともに、文化財の見方や楽しみ方を詳しく紹介します。
神仏への信仰や、祭りへ向かう民衆のエネルギーは、きらびやかな仏教荘厳や、彩り鮮やかな伎楽や舞楽、多様な生き物の描かれた絵図などを生み出してきました。本展では「かざり」をキーワードに、日本の精神世界が生み出してきた美を展観します。
日本有数の美人画コレクター、培広庵の所蔵する作品から、日本近代絵画の発展を支えてきた東京、京都、大阪、北陸の四画壇の作品を一堂に展観します。日本の伝統美に彩られた、叙情豊かな女性像という視点から美人画の魅力を発見してください。
皇族や上級貴族出身の僧侶が住職を務めた門跡寺院・実相院の歴史に迫る「実相院門跡展―幽境の名刹―」を開催します。諸方面から尊崇された寺院ならではの、格式の高さがうかがわれる多彩な資料の数々をお楽しみください。
江戸時代に庶民の芸術として誕生した浮世絵は、今日まで多くの人々を魅了しています。なかでも歌川広重は数多くの浮世絵師の中でもなじみ深い絵師のひとり。広重の代表作「東海道五十三次」を鑑賞しながら、風光明媚な名所を旅してみてはいかがでしょう。
昨年東京の永青文庫で開催し話題を呼んだ日本初の「春画展」を京都でも開催します。デンマークのコレクターや日本の研究所、個人が秘蔵する鳥居清長、葛飾北斎などの名品のほか、京都会場のみの特別出品を含め、約130件を展示。この機会にぜひ春画の魅力をご堪能ください。(※本展は18歳未満入館禁止)
19世紀末、イギリスのイラスト界に彗星のように現れた夭折の天才画家、オーブリー・ビアズリー(1872-98)。わずか6年に満たない歳月で産み出された独創的な作品は、大正期の日本にも大きな影響を与えました。本展では、妖しい魔力に満ちたビアズリーの作品と、その世界から発想を拡げた日英のアーティストの作品をイラスト、版画、装幀本を中心にご紹介します。