
思想家の柳宗悦、陶工の河井寬次郎、濱田庄司が京都に集うことで始まった「民藝」運動。木喰仏(もくじきぶつ)の調査旅行をするなかで議論を深め、1925年「民衆的なる工芸=民藝」という言葉が生まれました。
このたび、「民藝」という言葉が誕生して100年を迎えるにあたり、特別展「民藝誕生100年—京都が紡いだ日常の美」を開催します。「民藝」という言葉が誕生するきっかけとなった木喰仏を皮切りに、上加茂民藝協団で活動した黒田辰秋、青田五良の作品や、「民藝館」「三國荘」のために制作された河井寛次郎、濱田庄司、バーナード・リーチらの工芸作品、柳宗悦らによる日本全国の蒐集品や、芹沢銈介、棟方志功などの民藝関連作家の優品を展示します。また英文学者の寿岳文章、京菓子の鍵善良房、牛肉水炊きの祇園十二段家、民藝の建築を推し進めた上田恒次など京都における民藝運動の推進者や支援者をめぐる作品や資料などと合わせ、京都と民藝の関わりを総合的に紹介します。

佐野長寛は江戸時代後期の漆工で、寛政6年(1794) 京都の塗師・長濱屋治兵衛の次男として生まれました。幼くして父から漆芸を学び、高雅な作品を作るため詩歌の師を求め、儒者・数寄者を訪ねて教えを請い、七代中村宗哲など市中の漆工も訪ね熱心に学びました。
文化11年(1814)21歳で家名を継ぎますが、翌年から諸国歴遊の旅に出て紀州、吉野を始め諸国の漆器産地を歴訪しその技術を会得します。文政5年(1822)に帰京して開業すると、彼の作品はすぐに評判となり高麗の名工・張寛の再来と賞されます。彼は謙遜して「張」の弓偏を取って「長寛」と号しますが、腕には自負があり自らを「漆匠」と称しました。また、無欲で弊衣蓬髪を恥じず、常に斬新な創意を試みたと言われています。その奇抜な発想と風雅を好む作風は、幕末の京都漆芸界に新風を吹き込み大きなインパクトを与えました。安政3年(1856)63歳で歿しています。
大正14年(1925)2月、有志による長寛70回忌の法要が京都・浄宗寺で営まれ、4月には京都・妙法院で追善の供養と共に、恩賜京都博物館(現京都国立博物館)において彼の遺作展が行われました。本年はそれからちょうど100年の節目にあたります。
本展は160件を超える作品と資料を集め、あらためて漆匠長寛の功績を顕彰すると共に、彼の交友関係や和歌・俳句にもスポットをあて、彼の実像に迫る100年ぶりの展覧会となります。

株式会社サンリオのハローキティは誕生から半世紀を迎え今や世界中で知られ、愛されています。世の中を見渡しても稀な存在と言えるでしょう。なぜそのようになり得たのでしょうか?そのヒントは、実はファンひとりひとりとの関係性にあったのです。
本展ではハローキティの展示史上最大量のグッズ展示をはじめ、個性あふれるアーティストとのコラボ作品、オリジナル映像コンテンツなど様々なコーナーでそのユニークさを紐解きます。
楽しいフォトスポットも盛りだくさんで皆さまをお待ちしております。

アンパンマンの生みの親・やなせたかし(1919-2013)の初の大規模巡回展です。漫画家、詩人、絵本作家、イラストレーター、デザイナー、編集者など多彩な活動を繰り広げたやなせは、極上のエンターテイナーでもあります。彼は「人を喜ばせること」を人生最大の喜びとしていました。
過酷な戦争体験、家族との別れ、さまざまな人との出会いにもまれ、「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」を自分に問い続けたやなせがたどり着いたのは、かっこ悪くても本当に困っている人に一片のパンを、「あんぱん」を与えられるヒーロー像です。
本展は、2026年にやなせたかし記念館アンパンマンミュージアムが30周年を迎えることを記念し、原画を中心に「やなせたかし大解剖」「漫画」「詩」「絵本/やなせメルヘン」「アンパンマン」のテーマで作品をひもときます。私たちに勇気を与え続ける作品をぜひご覧ください。

読み書きや自分の考えを整理して表現する力を養うことを目的に2007年から開催している「京都新聞小・中学生新聞コンクール」を今年も開催します。テーマを決めて、自分だけの新聞を作ってみましょう。
みなさまの力作をお待ちしています!!!

リニューアルを記念して、住友コレクションの近代美術の名品を一堂に公開します。
何度でも見たい逸品やこのタイミングだからこそ紹介したい作品を厳選して展覧します。
ぜひお楽しみください。

シリーズ展「仏教の思想と文化―インドから日本へ―」では、インドで誕生した仏教がアジア全域に広まり、日本社会にも根づいていく約2500年の歩みを、大きく「アジアの仏教」と「日本の仏教」に分けて紹介します。また、特集展示として「TANGO! 海の京都・山の京都の仏教美術」を開催します。
龍谷ミュージアムでは現在、京都府立丹後郷土資料館の改修工事に伴い、同館の館蔵品・寄託品の中から約80件を保管しています。今回はそのうち、丹後西部を中心とする約40件の仏教美術品を展観します。
西国第28番観音札所・成相寺や、丹後国一宮・籠神社、丹波北部の山岳霊場・威光寺、京丹後市の真言宗の古刹・遍照寺、縁城寺などの寺社が所蔵する仏像や仏画、狛犬、仏画に経典、歴史資料など、丹後西部・丹波北部の知られざる仏教美術の数々をご堪能ください。

京都府のNo.1チームを決定する「第64回京都府バスケットボール選手権大会」を開催します。
本大会は、第101回天皇杯・第92回皇后杯全日本バスケットボール選手権大会ファーストラウンド(京都府ラウンド)兼、第79回国民スポーツ大会バスケットボール競技会京都府選手選考会に位置づけられている。
決勝進出の2チームは、天皇杯・皇后杯セカンドラウンド(近畿ブロックラウンド)の出場権を手にします!

止まらない物価上昇で増えない貯金、住宅ローンに教育資金、老後への備えも気になる…。iDeCoとNISAの違いや、それが自分に合うのかもわからない…。
そんな方に朗報です。
全国で大活躍しているファイナンシャルプランナーの先生による京都でのマネーセミナーの開催が決定しました。セミナーではお金の基本を学び「貯める」「増やす」「変える」コツを知り、お金に対するモヤモヤを解消できます。
人生100年時代、この機会にライフプランについて真剣に考えてみませんか?

ザ・キャビンカンパニーは、大分県由布市の廃校をアトリエにし、絵本や絵画、立体作品、イラストレーションなど、日々さまざまな作品を生み出している阿部健太朗と吉岡紗希による二人組のアーティストです。2009年のユニット結成以来、40冊以上の絵本を発表し、数々の高い評価を得てきました。2人の活動は絵本の分野にとどまらず、新国立劇場ダンス公演 Co.山田うん『オバケッタ』の舞台美術(2021年)を手がけ、「NHKおかあさんといっしょ(Eテレ)しりたガエルのけけちゃま」のキャラクターデザインと美術制作や歌手あいみょんの「傷と悪魔と恋をした!」ツアーパンフレットの表紙および本文挿絵の制作を担当しています。さらに、2023年から3年にわたり「こどもの読書週間」ポスターの絵を担当するなど、多方面に活動を展開しています。
展覧会のタイトル〈童堂賛歌〉とは、本展のためにつくられたことばです。「飽きることなく何十回でも何時間でもすべり台で遊び続ける、子どもの時間のとらえ方や感覚に象徴される「童」と、本屋や薬局、駄菓子屋などの店名にも使われ、「万物を受け入れる」という意味の「堂」が組み合わされています。
本展では、活動初期から現在までの絵本原画の数々に加え、立体造形、映像作品などを一堂にご紹介します。展覧会は7つのテーマの部屋で構成され、まるで空間が大きな1冊の本になったようなしかけが満載です。エネルギーに満ちたザ・キャビンカンパニーの世界を身体全体でお楽しみください。
京都市は、昨年好評だった京都市役所本庁舎屋上庭園からの祇園祭前祭の山鉾巡行鑑賞企画を今年も実施します。今年は定員を増やし、市民枠とふるさと納税枠の2種類で参加者を募集中。事前申込が必要です。

京都新聞「お話を絵にする」コンクールは、子どもたちの自由な発想と柔軟な感性で本を読んで得た感想を絵で表現するコンクールです。
今年で55回目を迎えました。
ここにご紹介する選定図書は、子どもたちに読ませたい一冊としてもおすすめです。
今回もたくさんのご応募をお待ちしております。

象(かたち)の会は、日本画、工芸、写真、書などの異なった分野の作家たちが集まり、美と技を追求することを目的に発足した会です。22名の会員による作品をお楽しみください。

数知れない人々を絶叫させ、1999年まで京都新聞社が比叡山頂遊園地で開催していた「比叡山お化け屋敷」が、今夏、大丸京都店で復活します。
四半世紀を経た今、往年のスターお化けたちが目を覚まし、当時と同様の仕掛けによって姿を現します。
 (1).jpg)
1941(昭和16)年に竹内栖鳳、菊池契月、西山翠嶂、川村曼舟、橋本関雪らにより発足した「京都日本画家協会」。会派を超えた会員相互の交流と、京都画壇としての後進育成を目的とした団体で、現在、京都を中心に活躍する約540人の作家で構成されています。
本展はすべての所属作家の作品を3年かけて一巡する展示の4巡目として、2024・25・26年の3年間で全会員の作品を紹介します。
今回は約140人の会員作家による新作を展示。
さまざまな画風が一堂に並ぶ本展で、現代京都の日本画の諸相をご堪能ください。

サンディエゴ美術館は、米国西海岸において最初期に収集された充実したヨーロッパ絵画のコレクションを有します。本展に出品される作品はすべてが日本初公開。なかでもジョットやジョルジョーネの作品はいずれも北米には数点しか所蔵されない貴重な作例であり、サンチェス・コターンの静物画は、17世紀スペインの静物画の代表作として世界的に最もよく知られた傑作です。それらに東アジアにおいて唯一の体系的なヨーロッパ絵画のコレクションを所蔵する国立西洋美術館の所蔵品6点を加え、より充実した構成としました。
異なる文化や歴史のなかで描かれた西洋絵画をどのように見ると楽しめるか、鑑賞のヒントをご提案します。ルネサンスから19世紀印象派まで、約60点の作品で600年を旅するようにたどりながら、ひとりひとりの「どこみる」を、ぜひ会場でお探しください。

堂本印象(1891-1975年)と大阪との関係は深く、初期から晩年まで約60年におよびます。本展では、大阪・関西万博の開催を記念し、大阪を舞台に行われた印象の芸術活動を紹介します。図案家として働きながら画家活動をしていた20歳の頃の風俗画をはじめ、日本画家となってから手掛けた四天王寺の五重宝塔の仏画、戦後、大阪高松カテドラル聖マリア大聖堂(大阪玉造教会)のために制作した聖母マリア像の壁画や、1970年の大阪万博の万国博ホールの緞帳の原画など、多彩な創作を行いました。その軌跡をたどります。

今年で最終回となる「創工会 × 和中庵 in 鹿ケ谷 the ファイナル」。ノートルダム女学院中学高等学校構内の和中庵において工芸美術 創工会の会員による展覧会を開催します。
歴史ある和洋建築の空間に、陶芸、漆芸、染色、硝子、金工、金石、人形、木工の作品を展示します。
同時開催の「小さき逸品展」とあわせ、ぜひご覧ください。

「人間とは何か」を描き続け、戦後の奇才と称された鴨居玲は、フランス、ブラジル、イタリアそしてスペインなどさまざまな国を巡る中で「おばあさん」「酔っぱらい」などのモチーフに出会い、自身の画風を確立させていきました。
自身にとって「写実」とは見えないものを描くことであるとし、人間の内面、己の理念を人物像などのモチーフを通して描き出した鴨居。本展では、自画像の画家と呼ばれた鴨居の初期から晩年までの「自画像」、スペイン滞在時に生まれた「酔っぱらい」、帰国後に新たな挑戦として取り組んだ「女性像」、信仰に対する問を表現した「教会」など、これら鴨居芸術において重要な要素であったモチーフに着目し、鴨居が描こうとした人間の心と心の関係、鴨居の芸術像を紹介します。

ダウン症の天才書家と呼ばれる金澤翔子は、寺社での奉納揮毫や国内外での個展の開催を通して、多くの人々に感動をもたらしてきました。その力強い筆の運びには深い慈愛の心が込められ、「魂の書」と称されています。
本展では、屏風11隻で構成された般若心経をはじめ、多数の新作を含む作品群を一堂に展示します。