■九條武子ってどんな人??
九條良致と武子(明治43年 ロンドン)
本願寺第21世明如宗主の次女で、男爵・九條良致の妻です。女子教育の拡充を願い京都女子高等専門学校(現・京都女子大学)の設立に尽力しました。晩年には自身も被災した関東大震災の救援・慈善活動に精力的に活動しました。
この他、日本画家・上村松園に絵画を学んだほか、華道は去風流という西川一草亭に入門、和歌は佐佐木信綱が主宰する竹柏会に入門して与謝野晶子や柳原燁子(白蓮)らに交じり学ぶなど、諸芸に優れていました。
また才色兼備としてもてはやされ、大正三美人とよばれていたともいわれています。武子のほかに、林(日向)きむ子、柳原燁子(白蓮)、江木欣々、芸者萬龍たち多数の女性がよばれており、その中でも武子は不動であったとのことです。
参考文献:京都女子大学(2015)『[京都女子大学 特別企画展]前進座公演 如月の華 ―九條武子ものがたり― 呼応 九條武子夫人遺芳展 ―京都女子大学架蔵 九條武子夫人関係コレクション―』
■学生さんにも特集展示「追慕抄 九條武子」について聞きました!
◆木村光さん(龍谷大学 社会学部 修士3回生)龍谷ミュージアム監視スタッフ
特集展示「追慕抄 九條武子」は、様々な側面にスポットライトを当てることで九條武子という一人の人物を身近に感じることができる展示です。
記録フィルムにも映し出される社会活動への思いや美しい絵画・短歌は、広い視野を持って世界と関わろうとした武子の人物像を雄弁に物語っています。
その為、お客様も様々な佇まいで展示を楽しまれます。複製されたドレスを熱心に見入る方や集められた写真や出版物から当時の空気を感じ取ろうとする方、皆それぞれの楽しみ方で武子に出会っているように感じられます。
そして、私自身も展示毎に違った空間になる龍谷ミュージアムという場所を通じて知見を広げていきたいと改めて思った次第です。
◆徳田美紀さん(京都女子大学 大学院 法学研究科)
Q.龍谷ミュージアムに来られたきっかけは?
「大学や京都駅に貼られているポスターを見て、大学の施設内で紹介されている九條武子さんの展示なので、ぜひ見たいと思いました。」
Q.展示をご覧になった感想は?
「お一人やご夫婦での写真は見たことがありましたが、団体で撮影された写真をこの展示で初めて見ました。改めて、大勢の中でも一際目を引く武子さんの凛とした姿に感動しました。」
Q.博物館の魅力は?
「博物館や美術館の雰囲気と展示内容を合わせて楽しむのが好きです。京都国立博物館や京都国立近代美術館にもよく行きます。」