【報告】連続対談vol.2 ゲスト:高谷史郎氏(アーティスト)

【報告】連続対談vol.2 ゲスト:高谷史郎氏(アーティスト)

12月24日、京都国立近代美術館で「茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術」関連イベント、連続対談が開催されました。この連続対談は、樂家十五代 樂吉左衞門さんが様々な分野で活躍するゲストをお招きして対談するものです。

第2回目となる今回のゲストは、吉左衞門さんのお茶碗をトポスキャンした作品を制作したアーティストの高谷史郎さん。


美術分野を超えて交流する吉左衞門さん(左)と高谷さん

お二人は、吉左衞門さんが共感したり影響を受けたりしたものを"X"としてとらえる佐川美術館でのシリーズ展「吉左衞門X」の、「吉左衞門X 暗闇の音 静寂の光」(2012年)で競演されています。
粘土を捏ねる音や、釉薬の割れる音など茶碗を作る際に出る音を流す展示など、その際の斬新な展示内容をまとめた映像を交えつつ、伝統工芸としての樂茶碗が言葉で表象されたさまざまな美術分野の垣根を超え、クロスオーバーしていく必要性やその可能性についてトークは展開されました。
吉左衞門さんにお気に入りの茶碗を聞かれた高谷さんは「昨年、当代が焼かれた『焼貫黒樂茶碗』が好きです」と応え、「昔は、血のような赤が飛び出ているような少し激しい茶碗を作っていたが、歳を重ねるごとに丸くなってきたのかな」と会場は笑いにつつまれていました。


樂吉左衞門「焼貫黒樂茶碗」2015年

次回、12月25日(日)の連続対談のゲストは、京都大学総長の山極壽一さん。
当日午前10時から1階受付にて整理券を配布します(聴講無料、150席、本展の観覧券提示が必要)。この機会にぜひ、樂茶碗の魅力に触れてみてください。


・連続対談vol.1はコチラ
・連続対談vol.3はコチラ
・連続対談vol.4はコチラ
・連続対談vol.5はコチラ