明治40年に第1回文部省美術展覧会(略して文展)を礎とし、「帝展」「新文展」「日展」と名称を変えつつ、常に日本の美術界をリードし続けてきた日展。
当初は日本画、西洋画、彫刻の3部門でしたが、昭和2年に工芸美術が加わり、昭和23年に書も加わりました。
現在では、各部門において日本の美術界を代表する巨匠から、第一線で意欲的に活躍している中堅、新人を多数擁しており、世界にも類のない一大総合美術展として、全国の多くの美術ファンが関心を集めています。
福田美術館・嵯峨嵐山文華館の二館合同で開催される展覧会「木島櫻谷 ~究めて魅せた「おうこくさん」~」の会期にあわせて櫻谷文庫は、櫻谷自ら設計に関わり建造した京都衣笠の邸宅・櫻谷文庫特別公開を実施いたします。
象(かたち)の会は、異なった分野で仕事をしている人たちが集まり美と技を追求する事を目的に発足しました。染色、陶芸、日本画、彫刻など幅広い分野で活躍する作家が所属しています。
お互いの精華を確かめ合い、切磋琢磨する場である作品展は、今回で第70回を迎えます。記念展として「悠」をテーマに作品を展示します。
「院展」の名で親しまれている日本美術院は、1898(明治31)年、岡倉天心が橋本雅邦、横山大観、下村観山、菱田春草らと共に、東洋美術の正しい伝統を基礎として維持し、新時代の新美術を開発・樹立すべき事を指標として創設されました。
天心の没後、大正3年1914(大正3)年、横山大観らによって再興、以後一世紀以上に渡る歴史と伝統を誇ります。
京都における日本画の発展にも大きく寄与してきた本展は、今年再興第106回を迎えます。
約60年にわたる画業において、さまざまに画風を変貌させた日本画家・堂本印象(1891-1975)。
花鳥画をはじめ、風景画、人物画、仏画など日本の伝統的なモチーフを描く一方、戦後には抽象絵画へと華麗な展開を遂げました。
2021年は堂本印象生誕130年となる記念の年です。
堂本印象美術館では、印象の創造をあらためて振り返る記念展を前後編に分けて開催します。
生誕130年記念展前編として開催する本展では、2019年度に実施した来館者による人気投票でTOP10に輝いた《木華開耶媛》や《交響》などの所蔵作品を中心に、近年の調査で新発見された作品や、≪戦艦大和守護神≫≪手をつなぐ(万国博ホール緞帳原画)≫といった京都では目にする機会の少ない作品など、全48点を紹介。
時代を経ても輝き続ける印象作品の魅力に触れてみてください。
※会期が変更になりました
2021年6月4日(金)~9月26日(日)→2021年6月4日(金)~11月23日(火・祝)
※一部展示替えがあります。
以下の2作品については、9/26で展示を終了いたします。
・《戦艦大和守護神》 1940(昭和15)年頃
・《手をつなぐ(万国博ホール緞帳原画)》 1969(昭和44)年
※後編は2021年12月~2021年3月にかけて、印象の装飾芸術に注目する展覧会「描く・飾る・デザインするー堂本印象の流儀ー」を開催
木島櫻谷(このしまおうこく/1877-1938)は明治から昭和にかけて京都画壇の重鎮と目された人物です。
柳に桜、燕子花、菊、梅がそれぞれ描かれた四双の金屏風は、大正時代、大阪茶臼山に新築された住友家本邸のために依頼され、櫻谷によって制作されました。
本作は古典を踏まえつつも、終生重んじた写生の技に加え、優れたデザイン感覚を発揮し、展覧会出展作品とは少し趣が異なります。それは京都のアート・ビジネスの中心地で育ち、座敷と美術の黄金比を熟知した櫻谷のもう一つの本領といえます。四季の花々が咲きほこる連作が一挙に展示されるまたとない機会を、お見逃しなく。
※第40回 京都新聞チャリティー美術作品展はこちらです
http://event.kyoto-np.co.jp/event/charity-kyoto_40
『第39回京都新聞チャリティー美術作品展』を、京都髙島屋7階グランドホールで開催します。
陶芸、工芸、彫刻、洋画、版画、日本画、書、イラスト、漫画、写真など、全国の著名な美術家、宗教家、文化人の皆さまから福祉のためにと寄贈していただいた1000点を超える作品を展示します。
昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止しており、2年ぶりの開催となります。
感染防止徹底のため、ご不便をおかけすることもありますが、ぜひともご鑑賞いただき、作品を寄贈してくださった作家の皆さまのまごころのこもった作品をお楽しみください。
戦死した兵士を描いた異色の戦争画《國之楯》。この作品を描いたのは大正期から昭和期にかけて京都を中心に活躍した日本画家、小早川秋聲(こばやかわ・しゅうせい/1885〜1974)です。
この度、個人コレクションを中心に、秋聲の初期から晩年にいたる日本画約110点および資料から、その画業の全貌を紹介する初めての大規模回顧展を開催します。
昭和16年(1941)に竹内栖鳳、菊池契月、西山翠嶂、川村曼舟、橋本関雪らにより発足した「京都日本画家協会」。会派を超えた会員相互の交流と、京都画壇としての後進育成を目的とした団体で、現在、京都を中心に活躍する約560名の作家で構成されています。
本展はすべての所属作家の作品を3年かけて一巡する展示の三巡目として、2019年・2021年・2022年の3年間で全会員の作品世界を紹介します。
(※2020年は新型コロナウイルス感染症のため延期)
今回は165名の会員作家による新作を紹介。
様々な画風が一堂に並ぶ国内随一の規模を誇る本展で、現代京都の日本画の諸相をご堪能ください。
京都市京セラ美術館の開館1周年記念展として、近代の京都画壇を代表する日本画家である上村松園(1875年~1949年)の展覧会を開催します。最初期から絶筆に至るまでの代表的な作品100点余りが集結し、上村松園の全貌をご覧いただきます。
伊藤若冲が活躍した18世紀の京都は、個性豊かな絵師たちが群雄割拠していました。若冲と同時代の画家たちの作品を通して、18世紀の京都画壇の魅力に迫ります。本展は福田美術館と嵯峨嵐山文華館の2館共同企画展です。
古くから宗教的な儀式や、王侯貴族の生活に用いられてきた香油や乳香、没薬など、人々の生活と密接なかかわりをもって進化してきた「香り」。2020年に創業100年を迎えた高砂香料工業が長年にわたり収集してきたコレクションの中から、古代オリエントやギリシアの香油壺から、日本の伝統的な香道具の数々、ヨーロッパ王侯貴族に愛された17世紀の陶磁器や20世紀香水メーカーの香水瓶など、選りすぐりの約200点を一堂に展覧いたします。
自然美豊かな作風で知られる日本画家・田中一村(1908-1977)
幼少期よりその画才を発揮するも、既成の画壇に認められず、無名のままこの世を去ります。
本展では栃木~東京での南画家としての初期から、新しい画風を求め模索を続けた千葉時代、そして南海の自然や動植物を大胆に構成した作風が花開く奄美時代と、3つの時代に分けて、稀代の画家が歩んだ道を辿ります。
日本を代表する美しい花木で、吉祥の花として古くから愛され多くの絵画や工芸品のモチーフとして取り上げられてきた「椿」。
本展では、椿をテーマにした美術品の収集で知られるあいおいニッセイ同和損保コレクションから、尾形光琳・乾山の工芸品をはじめ、横山大観・村上華岳・徳岡神泉・奥村土牛・堀文子などの日本画、岸田劉生・熊谷守一などの洋画もあわせた57点の作品を展示します。
橋本花・牧進・鳥海青児など、京都で紹介される機会の少ない作家の作品にも注目です。
豪華メンバーによる、椿をモチーフにした作品の数々をお楽しみください。
また、堂本印象美術館コレクションのなかから、
椿のほか桜、ぼたんなどの花木を描いた堂本印象作品21点もあわせて紹介します。
※本展は、2020年春に新型コロナウィルス感染拡大防止のため中止となった展覧会を改めて開催するものです。
季節を彩る花の美しさを留めようと、古来多くの画家が筆をとり、その姿を残しました。本展では近代日本画の巨匠たちが花や果実を描いた作品や現代の日本画家による大作を展示します。春薫る初夏の嵐山で麗しい花々の絵をご堪能ください。
2020年に開催した「美人のすべて」は新型コロナウイルスの感染拡大のため、やむなく会期途中で閉幕となりました。本展は「美人のすべて」に新たな作品を加え、再構成。福田美術館の美人画のすべてをご覧いただける展覧会となります。
日本美術院は、明治31年(1898年)に岡倉天心らによって創設されました。一時は中断しましたが、大正3年(1914年)横山大観らによって再興。以来、脈々と続いた在野精神を受け継ぎ、近代日本画の発展に輝かしい足跡を残してきました。昭和20年から開催されている恒例の「春の院展」も本年で76回を迎えます。現代日本画の力作が並ぶ本展は、常に新しい流れを皆さまにご覧いただいており、今回も同人の先生方の作品と厳しい審査を経て選ばれた入選作120点を一堂に展覧いたします。常に日本画壇をリードし続ける、日本美術院の巨匠から新鋭画家まで意欲溢れる最新作をこの機会にぜひお楽しみください。
2020年で100歳を迎えた画家・野見山暁治(のみやまぎょうじ)。長らく日本画壇を牽引してきた野見山の100歳を記念して、1959年から2020年までに制作された油彩約60点を展覧します。いまなお精力的に活躍する野見山の、豊かな色彩と、どこまでも奔放に繰り出される筆触に彩られた作品世界を、ぜひご覧ください。
画壇の重鎮として活躍していた日本画家・堂本印象は、新しい日本画のあるべき姿を模索して、1952年に半年間のヨーロッパ旅行に出かけました。
印象は憧れの西洋古典美術のほか現代美術の動向にも触れ、今後の進むべき道を確信します。
本展では帰国後に発表した「メトロ」のほか、ヨーロッパ滞在中に描いた現地のスケッチや油彩画、ヨーロッパ旅行に関連して制作された作品などを紹介します。
ヨーロッパ旅行で印象が目にした様々な風物をともに味わってみてください。
伝統文化を千年以上にわたって育んできた街・京都が生んだ日本画の天才、竹内栖鳳。かつてアトリエがあった嵐山で、一世を風靡した栖鳳の動物画と風景画の大作をはじめ、師である幸野楳嶺、四天王と称された同輩たちや個性豊かな教え子らの作品も併せてご紹介します。
※1/30から開催の予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、会期を変更しております。