「三橋 卓 個展 TAKU MITSUHASHI Solo Exhibition 〝focus"」が11月12月(日)までギャラリーヒルゲートで開催中です。
会場で出品作家の三橋卓さんにお話を伺うことができました。
個展を開催するのは2回目だという三橋さん。出品されている作品のほとんどが今年の春以降に制作されたものだそうです。
木々の間から見える向こう側の景色は、山であったり湖であったり様々。木にもたれながら向こう側をぼんやりと見つめる人物は、いったい何に思いを馳せているのでしょう。
「この作品《focus》を見て、木々が手前側にあり向こう側に山々があると感じる人もいれば、木々よりも山の方が前に迫ってきて見えると感じる人もいます。写真を撮る際にどの対象にピントを合わせるのかは人それぞれですよね。それと同じように作品を鑑賞してほしいと思い、わざとゆらぎを意識して描きました。」と話す三橋さん。
自然のありのままの姿と、人の内面にあらわれる風景を融合させた作品は、現実的であり幻想的でもある不思議な世界です。山を描くようになったのは、以前滋賀に住んでいたときに、迫りくるような大きな山の姿を実際に目の当りにしたことがきっかけだそうです。
《人見知り》という作品では、手や机ははっきりに描かれているのに、人物の顔はぼんやりと描かれています。「初対面の人と話す際、顔をしっかり見て話すことって難しいですよね…。なので、顔以外のものははっきりと覚えているのに、顔は鮮明に思い出せない。そういった場面を描きました。」と解説していただきました。
膠や墨などの伝統的な日本画の画材に加え、マジックやアクリル絵具を一部に使用したりと、作品を制作する上で色々な試みを行っておられます。能のストーリーから着想を得た作品なども展示され、三橋さんの描く様々な世界を楽しむことができます。
<展覧会概要>
展覧会名:「三橋 卓 個展 TAKU MITSUHASHI Solo Exhibition "focus"」
日時:2017年11月7日(火)~11月12日(日)12:00~19:00
※最終日は17:00まで
場所:ギャラリーヒルゲート
(京都市中京区寺町三条上ル天性寺前町)