京都を中心に活躍する若手日本画家の育成と、京都の文化の発展に貢献することを目的に開催している「続（しょく）京都 日本画新展」。第５回 続「京都 日本画新展」は、2018年1月26日（金）～2月5日（月）に美術館「えき」KYOTO（ジェイアール京都伊勢丹７階隣接）で開催いたします。本展では、大賞・優秀賞受賞作をはじめ、推薦を受けた20～40歳代までの39作家の秀作と推薦委員の新作等を一堂に展示いたします。

特集第２弾では、第５回展の優秀賞受賞の福田季生さんの受賞作品をご本人のコメントとともにご紹介いたします！！

優秀賞 福田季生「花薫る」

―――優秀賞（大賞）受賞を受けて、今の気持ちをお聞かせください。
初めての受賞となり、とても嬉しいです。これからも制作を続けていく上で、励みになります。今回の作品を評価して頂き大変感謝しております。

―――受賞作品のテーマやモチーフについて教えてください。
女性や子どもなど、身近な人を描いています。女の子が魅力的な女性に成長する姿をみて、描きたい思いが自然と湧いてきました。この作品は、女性の美しさを素直に描き、中央の女性に視線が向くシンプルな構成にしています。作品に対峙した方の心に穏やかに響くような作品となっています。

―――作品のみどころや、表現する上で気をつけたことをお願いします。
浮遊感を持たせながら、実存の美しさや存在感を失わないように表現しました。陰影を用いずに、着物の内側の身体の立体感を表現する事を意識しました。モデルの女性にはリラックスした自然な姿勢をとってもらい、やわらかな表情になるよう気をつけました。伝統的な素材を用いると共に、新素材も意欲的に取り入れています。この作品では、滲みを美しく表現するため、和紙の代わりに画布を用いました。試行錯誤を続けていますが、偶然に起こる面白い効果もあり、発見の連続です。

―――これからの活動予定、抱負をお聞かせください。
作品をより沢山の方に観ていただけるよう、積極的に個展やグループ展で発表するとともに、公募展への応募を続けています。作品を観て頂き、「心に残った一枚」に選んでもらえることを目標にしています。

写真：福田季生

＜略歴＞
1985 奈良県桜井市に生まれる
2011 京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻日本画修了
個展（ギャラリー恵風／京都 同13、17年）
2012 日春展 入選（同15年）
2013 新鋭作家選抜展（Art Space-MEISEI／京都）
櫂-kai-京都市立芸術大学川嶋渉研究室修了展（Art Space-MEISEI 以後毎年）
2015 改組新日展 入選（同16年）
2016 新鋭選抜展（京都府立文化博物館）
神戸アートマルシェ2016（ギャラリー恵風ブース）
2017 第１回新日春展 入選
それぞれの女性たち展（Art Space-MEISEI）

次回は優秀賞の北島文人さんの受賞作品をご紹介いたします！お楽しみに！！