「ターナー 風景の詩」注目の1枚 vol.1

「ターナー 風景の詩」注目の1枚 vol.1

【注目の1枚】

ヘレブーツリュイスから出航するユトレヒトシティ64号 1832年展示


J・M・W・ターナー《ヘレヴーツリュイスから出航するユトレヒトシティ64号》1832年展示 油彩・カンヴァス 東京富士美術館 © 東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcom

この作品は、ロイヤル・アカデミーの「ヴァニッシング・デイ」(最終仕上げの日)、ターナーが隣に展示されたコンスタブルの作品を見ておもむろに波の上に鉛丹を塗りつけた、という逸話があります。
そのきわだつ赤い絵の具は、やがてブイの形に整えられて見守る人々を驚嘆させ、コンスタブルは「ターナーがやってきて、一発ぶっ放していった」と言ったとのことです。
このようにロイヤル・アカデミーの画家たちの間では競争意識が強かったといいますが、その一方で、ターナーは他の画家たちに的確な助言をし、画家たちもターナーの助言を頼りにしていたという面があったようです。

【3月13日(火)京都新聞広告より】