「京都 日本画新展2022」
出品されている33名の作家を、順番にご紹介します。
井関律葉(いせき・みちよ)さん
1992年大阪府生まれ
京都市立芸術大学卒業
京都市立芸術大学大学院日本画専攻修了
◉出品作品
「秉燭夜遊」(へいしょくやゆう)
<本展出品作について作家より>
『文選』の中で歌われた「何ぞ燭を秉りて遊ばざる」の一節を、李白は桃李園での宴の詩の中で引用しました。夜の長さを憂うのではなく、灯りをともして夢のように流れていく「今」を惜しみ抗うこと、形を変えて同じ事を表現したいと筆をとりました。
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出口雄樹(いでぐち・ゆうき)さん
1986年福岡県生まれ
2013~2019年ニューヨークを拠点に活動
現在 京都芸術大学専任講師
◉出品作品
「The Eddying Current」
<本展出品作について作家より>
力強い青と胡粉、日本絵画的な線とデフォルメを用い、渦巻きと波濤を表現した。京都に越す以前は、NYを拠点に世界中で作品を発表し、特に欧州では北斎の継承者の一人として評価を頂いている。その経験を活かし、日本の絵画技法や表現を参照しながらも21世紀を代表する波の表現となることを目指し、本作を描いた。
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及川美沙(おいかわ・みさ)さん
1986年京都市生まれ
京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了
◉出品作品
「あやかしの大山椒魚」(あやかしのおおさんしょううお)
<本展出品作について作家より>
この数年で世界の状況が変化し、自分のまわりの"あたりまえ"を見直す機会となりました。私がモチーフとしている大山椒魚は、神にも妖怪にも表現される生き物です。それは、子どものような無垢な姿と、出会った時に感じる絶対的な尊さからだと思っています。その近くて遠い、手が届きそうで届かない空気を描きました。
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