石山寺から金勝寺創建へ~神像の造形

石山寺から金勝寺創建へ~神像の造形

石山寺の本尊像が東大寺の脇侍「如意輪観音坐像」と同じであることと同様に、栗東市の山中金勝寺(こんしょうじ)にある「虚空蔵菩薩坐像」が東大寺の脇侍と同じことからも、良弁が金勝寺を創建し、その法脈によって運営されていた と考えられています。


滋賀県指定文化財 木造僧形八幡神坐像
平安時代 栗東市・金勝寺


滋賀県指定文化財 木造女神坐像
平安時代 栗東市・金勝寺

金勝寺(こんしょうじ)滋賀県栗東市
地元の神祇に対するあつい信仰は、金勝寺における神祇崇拝と神像の造形からよくわかります。
上記の二軀の古神像は、造像が十世紀にも遡り造形的にも優れた優品として注目されています。

また、近江の平安古像の中で屈指の天部像と評される「木造毘沙門天立像」は、怒りを内に秘めたその表情と立体立像としてのバランスのよさが際立ちます。


重要文化財 木造毘沙門天立像
平安時代 栗東市・金勝寺


紫香楽宮から石山寺・金勝寺。そして甲賀の神仏へ。
次回は圧倒的な存在感を見せる甲賀・湖南の仏像を紹介します。
お楽しみに!!

<会期9月1日(日)まで>