開催期間:2019年7月27日(土)~2019年9月1日(日)
8世紀半ば、短命のうちに幕を閉じた紫香楽宮と大仏の造像が企図された甲賀寺。
近年の紫香楽宮の発掘調査や木簡の分析・研究など、紫香楽宮に残された遺物や、その後この地で開花した神仏の多様な造形から、紫香楽宮が歴史に果たした役割と、近江の優れた仏教文化を紐解いていきます。
天平時代、聖武天皇はここ信楽に宮を遷し、大仏を造立しようとされました
聖武天皇によって甲賀の地に紫香楽宮が造営され、大仏の造像が発願されました。しかし、紫香楽宮は短期のうちに造営が中止され、発願された大仏も、還都された平城京で造営され、現在も多くの参詣者でにぎわう東大寺で再生されます。
紫香楽宮は、近年の発掘調査によって壮大な遺跡が確認され、井戸枠や釣鐘の型をはじめとする巨大な遺物や、7000点に及ぶ木簡や墨書土器、大仏の造営とも関わる甲賀寺やその工房などが明らかになりつつあります。
また石山寺の造営には、紫香楽宮から貴族の邸宅が移築されるなど、この宮に関わる活動の記録が残されています。そして甲賀の地では、神仏への信仰に関わる優れた造形が生み出され、豊かな宗教文化が築かれていきました。湖南市・善水寺や甲賀市・櫟野寺などの圧倒的な仏像群は、これらをよく物語っています。
この地域には、天平文化の創造を担った良弁僧正が関与して造営された、石山寺や金勝寺などがあり、当時の最高の技術を持った工房で生み出された、写経や仏像、神像などの優れた文化財が伝えられています。
本展では、甲賀地域や近江南部を中心とした歴史や、神仏に関わる優れた造形文化を紹介します。
◆◆展示構成◆◆ 1章▶ 聖武天皇と甲賀 |
展示総数: 約80件 うち国宝1件、重要文化財13件、重要美術品1件
◆◆関連イベント◆◆
ギャラリー・トーク |
申込方法:メール、電話(0748-82-8036/0748-82-3411)、FAX(0748-82-2834) 夏休み企画!瓦拓本体験!!
|
主な展示作品
金銅誕生釈迦仏立像
重要文化財 奈良時代 湖南市・善水寺
単弁蓮華文軒丸瓦
奈良時代 8世紀
甲賀寺跡【史跡紫香楽宮跡(寺院跡)内裏野地区】出土
甲賀市教育委員会
央掘魔羅経(光明皇后五月一日願経)
重要美術品 奈良時代 天平12年(740)
1巻 紙本墨書 MIHO MUSEUM
木造如意輪観音半跏像
鎌倉時代 大津市・石山寺
大般若経(巻末部分)
国宝 紙本墨書 奈良時代 和銅5年(712)
甲賀市・常明寺
図17 木造地蔵菩薩立像
重要文化財 平安時代
甲賀市・櫟野寺
画像提供:東京国立博物館
Image:TNM Image Archives
開催期間 | 2019年7月27日(土)~2019年9月1日(日) |
---|---|
時間 | 午前10時~午後5時 【入館は午後4時まで】 |
休館日 | 月曜日、8月13日(火) ※8月12日(月・振休)は開館 |
会場 | MIHO MUSEUM 甲賀市信楽町田代桃谷300 |
ホームページ | http://miho.jp/ |
料金 | 一般1100円、高・大生800円、小・中生300円 【20名以上の団体は各200円割引】 |
お問い合わせ | MIHO MUSEUM 0748-82-3411 |
主催/後援など | 主 催: MIHO MUSEUM、京都新聞 後 援: 滋賀県、滋賀県教育委員会、甲賀市、甲賀市教育委員会、湖南市、湖南市教育委員会、NHK大津放送局、BBCびわ湖放送、エフエム京都、帝産湖南交通 |