『改組 新 第7回日展京都展』文部科学大臣賞・東京都知事賞・日展会員賞  受賞作紹介

『改組 新 第7回日展京都展』文部科学大臣賞・東京都知事賞・日展会員賞 受賞作紹介

今回特選以上の賞を受賞された、文部科学大臣賞  河村源三先生、東京都知事賞 谷口淳一先生、日展会員賞  池内璋美先生、日展会員賞 木村通子先生の作品をご紹介します。

 河村源三《夏の夕》日本画【文部科学大臣賞】

【受賞理由】

部分的に箔を取り入れた装飾的な画面構成で、クロアゲハが舞う夏の庭の光景が描かれている。
夕方の時間の静かな風情をとらえる感受性の豊かさ、ふくよかさを高く評価したい。


 谷口淳一《私は飛びたい》 彫刻【東京都知事賞】

【受賞理由】

すがすがしい気分の漂う作品です。彫刻の回りを吹く風が、感じられるというのでしょうか。スッキリとした体のライン。しかし、それが立体であることの「存在の重み」を損なっていません。「飛びたい」といい、風に向かって歩み出しながら、決して“軽く”ならずに、主体の清新な決意(飛びたい、という)が真直ぐに、たしかな量感を伴って伝わってくるところに感心しました。東京都知事賞にふさわしい作品だと思います。

 


池内璋美《早春》 日本画【日展会員賞】

【受賞理由】

沼地の水辺の木に佇む二羽のフクロウが描かれています。鳥の繊細な性格まで描写され澄みきった
豊かな自然が表現され、作者の独自性が伝わってくる秀作となっています


 木村通子《ゆく春》書【日展会員賞】

【受賞理由】

珍しく細字仮名を縦に多行をもって表現。繊細な筆致、張りのある線で熟達した技量を発揮する。
仮名のもつ優雅な世界を演出した秀作。とくに縦に一貫する行のつくり方は独特の味わいである。
 

ぜひ会場で受賞作品をご覧になってください。