大丸ミュージアム＜京都＞で開催中の「かこさとしの世界展」。絵本作家・かこさとしによる絵画作品や、人気絵本の原画や資料を展覧しています。
この特集では、子どもの本専門店「メリーゴーランドKYOTO」の店長・鈴木 潤さんが、おすすめのかこさとし作品をご紹介。絵本を読んで、かこさとしの世界をより深く味わってみませんか？
展覧会情報はこちら → かこさとしの世界展 ～だるまちゃんもからすのパンやさんも大集合！～

「あさですよ　よるですよ」（福音館書店　2017年）

かこさんが生前手がけた絵本は600作を超えると言われています。工学博士、化学の技術士という立場から始まり、子どもたちの豊かな未来を願い続けたかこさんの絵本は一貫してユーモアに溢れています。そんなかこ作品の中から私のお気に入りをご紹介します。　

登場するのはえんどう豆の家族。お父さんとお母さんそして６人の子どもたち。６人も子どもがいれば朝はきっと目が回るように忙しいだろうし、夜は布団に崩れ落ちそうになるくらいくたびれているだろうにえんどう豆の家族はとても朗らか！
皆んなで力を合わせて愉快に暮らしている様子は非日常感を漂わせつつも微笑ましいのです。楽しくわいわい賑やかな日常をかこさんの独特のタッチで描かれており、読んでよし眺めてよしの小さい子から楽しめるとっておきの絵本です。

メリーゴーランドKYOTO 店長・鈴木 潤

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