出品作品の中から「ゆかいなキャラクター」を紹介します。
檀荼幢(だんだどう)
(『閻魔府之図』 江戸時代 神奈川・東明寺より)
お皿の上に赤い顔と白い顔が並んだ、何ともシュールなこの図。これは閻魔王宮に設置されている「檀荼幢」と呼ばれるアイテムで、赤い顔は「太山府君(たいざんふくん)」、白い顔は「黒闇天女(こくあんてんにょ)」といいます。前者は亡者が生前に犯した悪事、後者は善行をすべて漏らさず記録し、閻魔大王に報告するとか・・・。他にも閻魔大王の裁きの庭には、生前の行いを映し出す「浄玻璃(じょうはり)の鏡」や、罪の重さを計測する「業の秤」など様々なアイテムが用いられます。どんな悪事も全てお見通し!
(龍谷大学 龍谷ミュージアム学芸員 村松加奈子)