6月8日(土)午後2時より、堂本印象美術館で現在開催中の「堂本印象 ほとけを描く ほとけを愛でる -印象コレクションの秘仏初公開・まぼろしの四天王寺宝塔の仏画-」のギャラリートークが行われ、本展担当学芸員・松尾敦子氏が今回の企画展の見どころをわかりやすく紹介してくださいました。
まずは今回初公開の堂本印象コレクションの秘仏4体を前に、個々の仏像の特徴を説明。(展示場内にて無料配布の作品解説パンフレットは必見です!)
優れた画家であっただけでなく、優れた美術品の「目利き」でもあった堂本印象の側面も見えてきます。
「このコーナーの正面にソファがありますので、そこに座って印象が愛でた仏像をゆっくり見て、ぜひ癒される時間を過ごしてください」と松尾学芸員。
つづいて生涯多くの仏画を描いた印象が、宗教画家として最も活躍した時期に手掛けた大阪・四天王寺五重宝塔の堂内絵画についての説明がありました。
残念ながら戦火により宝塔が焼失してしまい、今や写真でしか堂内の様子を見ることはできませんが、その下絵はのこりました。
「顔の表情には迷いがなく、逆に手の表情に修正の跡が多く残っているのが興味深いですね。表情が豊かで、本画よりも下絵のほうがストレートに作者の思いが伝わるところが見どころです。仏画を通しての印象の魅力もぜひ知ってほしい」、と松尾学芸員。
本展では四天王寺五重宝塔の下絵24点を、前期後期合わせて一挙公開します!
また本日行われたギャラリートークを聞くチャンスはまだあります!
この後、8月4日(日)、9月7日(土)、両日とも午後2時より、堂本印象美術館2階展示室で開催されます。
今回の展覧会をより深く理解する貴重な機会です。ぜひご参加ください。