石本藤雄×琳派「石本藤雄展」展示風景紹介<第2展示室>

石本藤雄×琳派「石本藤雄展」展示風景紹介<第2展示室>

現在もフィンランドで活躍するテキスタイルデザイナー・陶芸家の石本藤雄さんの作品と、江戸時代に生まれ京都の地で育まれてきた琳派の作品とのコラボレーションを実現させた「石本藤雄展 マリメッコの花から陶の実へ―琳派との対話―」。
作品同士の対話が楽しめるような工夫が凝らされた展示空間が本展の魅力の一つ。
そんな本展の展示風景の一部をご紹介します。


【第2展示室】

第2展示室では、石本さんの陶の作品が多く並びます。

まず目に飛び込むのは会場中央の、鈴木其一《水辺家鴨図屏風》と石本さんの《冬瓜》のコラボレーションではないでしょうか。

愛らしいアヒルを描いた其一の屏風の前に、カラフルな陶器の冬瓜がごろごろと転がっています。
実はこの其一のアヒルが石本作品と琳派作品のコラボ展示のきっかけになったのだとか。
石本さんが細見美術館のパンフレットを見ているときに、其一のアヒルの形と動きに、自身の冬瓜と似たものを感じ、
一緒に並べたら面白いんじゃないかとひらめいたそうです。
「この屏風は、アヒルの顔がよく見るとちょっと怖くて、でも生き生きしている。
展示の際に、ある角度から見ると2匹のアヒルが冬瓜をつついているように見えるような工夫を施しました」
と石本さん。

 

海と波をテーマにした石本さんの4枚の連作レリーフ《海》は、鈴木其一《初荷入船図》と並べられています。
石本さんは「お軸とレリーフが繋がって海のさざ波が広がっていくような、良い組み合わせになりました」と語ります。

展示ケース内に大きく展開されているのは、愛媛のふるさとで見た野の花をモチーフにしたという《オオイヌノフグリ》。
オオイヌノフグリモチーフのオリジナルグッズは展覧会期間中、ミュージアムショップで扱っているので是非そちらもご覧ください。

最後の第3展示室は明日更新です。