「京都シネマSTAFFの今月のオススメ」では、京都シネマで公開される毎月の上映作の中から、
京都シネマスタッフによる一押し作品をご紹介します。
6月のオススメ作品はこちら!
伝説のロックスターと腐れ縁カップルが織りなす不思議な三角関係の行方。
それなりに仕事があり、恋人もいる。けれど、なにか満たされない!
そんな日々を送るヒロインのもとに送られてきた一通のメールをきっかけに、こじれてしまったおとなたち3人の人生がようやく動き出すロマンティック・コメディ『15年後のラブソング』を紹介します。
舞台はイギリスの地方都市サンドクリフ。
30代半ばのアニーは、父から引き継いだ郷土史博物館に勤務しています。
恋人のダンカンとは、一緒に暮らし始めて15年ですが、彼はアニーとの関係を顧みるどころか、90年代に表舞台から姿を消した伝説のミュージシャン、タッカー・クロウの研究に没頭しています。
ある日、ダンカンの姿にあきれたアニーは、彼が運営するタッカーのファンサイトに批判的なレビューを投稿。
すると、「君の評価は正しい」とタッカー本人からメールが送られてきます。
サンドクリフとアメリカのニュージャージー州の田舎町。
海を隔てたふたつの街からはじまる不思議な三角関係の行方はいかに…。
90年代に繊細でロマンティストな青年を演じていた俳優イーサン・ホークが、ボサボサな髪の毛と髭をまとったタッカー・クロウを演じているあたり、
“ああ、これは『リアリティ・バイツ』のトロイの未来かな”なんて思うのですが、現実は甘いだけじゃやっていけません。
男女が出会って、恋をする!というボーイ・ミーツ・ガール的ハッピーエンドのおとぎ話ではなく、これからもまだまだ続く人生を生きていくための勇気が描かれます。
また、原作者は、『ハイ・フィデリティ』や『アバウト・ア・ボーイ』の著者として知られるニック・ホーンビィ。
『17歳の肖像』や『ブルックリン』など映画脚本も手掛けていて、彼の映画化作品は地に足のついたコメディとして定評があります。
カルチャーへの強いこだわりと愛、現代的だけれど風変りで親しみ深いキャラクターたち。
今回もユーモアと温かさがあふれています。
くすっと笑いを誘いながらも、わたしたちのこれからの人生に優しく寄り添ってくれるとてもチャーミングな作品です。
執筆:川添結生氏(京都シネマ)
15年後のラブソング
(原題)Juliet, Naked
2018/米、英/97分
監督:ジェシー・ペレッツ
出演:イーサン・ホーク、ローズ・バーン、クリス・オダウド
©2018 LAMF JN, Ltd. All rights reserved.
公式HP:https://15-lovesong.com/
【上映スケジュール】
6月12日~18日:10時20分~、15時5分~、19時30分~
6月19日~25日:12時5分~、17時20分~
6月26日~7月2日:17時45分~
※7月2日終了予定
【感染症予防対策について】
ただいま京都シネマでは、来場者の方へ感染症予防対策の協力をお願いしています。
詳細は、京都シネマHPをご確認ください
京都シネマは、四条烏丸にある複合商業施設「COCON烏丸」の3階にあるミニシアターです。
日本をはじめ欧米、アジアなど世界各国の良質な映画を3スクリーンで上映しています。
問い合わせ:075-353-4723
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