【4/27~臨時休館】特別展示 吉岡幸雄 季節の飾りと書斎再現「俤」展示レポート

【4/27~臨時休館】特別展示 吉岡幸雄 季節の飾りと書斎再現「俤」展示レポート

※細見美術館は4月27日(火)より臨時休館

特別展「日本の色-吉岡幸雄の仕事と蒐集-」関連イベント

特別展示 吉岡幸雄 季節の飾りと書斎再現「俤」

ー展示紹介ー


ー端午の室礼ー

細見美術館の臨時休館に伴い、茶室 古香庵での上記展示も残念ながら中止となりました。

吉岡更紗さんによる解説と併せて、展示の模様をお届けします。

 

【展示の模様】

 

◇展示品紹介◇

床 「流水」/杜若造り花 (中央)

脇 薬玉(左手)

書院 造り粽(右手)

遺影(2010年頃撮影)/小箪笥

『源氏物語』1~8  『古今和歌集』 『枕草子』上・下 

原稿用紙 ペン /  座卓 座布団

生絹 衣桁 / 鬼更紗敷物(インド 17世紀)


◇吉岡更紗さんによる解説◇

書院 造り粽

床 「流水」/杜若造り花

「杜若の造り花の奥には、藍で貼り合わせた軸がかけられており、水辺に咲く杜若の花が表現されています。」

在原業平が「かきつばた」の句を詠んだ、三河の国八つ橋の情景を彷彿とさせます。

脇 薬玉

「薬玉は、端午の節句から重陽の節句までの間、厄除けや無病息災の祈りを込めて飾られてきました。かつて端午になると、男性は薬草狩りに出かけ、そのとき取れた様々な薬草を薬玉に詰める習わしがありました。それに倣い、中央の赤い丸にはお香や薬種が詰められています。」

「書斎の再現として、吉岡が実際に愛用した品々が並びます。机上にある源氏物語や古今和歌集などの書籍には、沢山の付箋が貼られているのが分かります。」

王朝文学の色の再現のため、源氏物語を原文で読み、色に関する記述に大量の付箋をしていたという吉岡の、色にかけた情熱がうかがえます。