開催期間:2021年1月5日(火)~2021年5月9日(日)
2019年秋に急逝した染織史家・吉岡幸雄氏を追悼し、その業績を回顧する没後初の展覧会を実施します。
吉岡幸雄氏は江戸時代末期から続く染色工房「染司よしおか」の五代目当主で、染織の研究者でもありました。吉岡氏は古来の文献や伝世の染織遺品を研究し、伝統の色彩を求め、社寺の祭祀や古典文学に表される装束の再現・復元に力を尽くしたのです。
本展では、吉岡氏の美への憧憬と本質を見極める眼、そしてあくなき探求心によって成し遂げられた仕事と蒐集の軌跡を紹介します。
※会期中展示替え有
前期:1月5日(火)~2月21日(日)
後期:2月23日(火・祝)~4月11日(日)
※新型コロナウィルス感染症の感染予防・拡散防止のため、2021年4月27日(火)~当面の間臨時休館となります。 |
ー吉岡幸雄 プロフィール―
昭和21年、京都市生まれ。昭和48年、図書出版「紫紅社」を設立。美術工芸の雑誌・全集・豪華本などを編集・出版。
CM制作、美術展覧会の企画にも携わる。昭和63年、生家「染司よしおか」五代目当主を嗣ぐ。
平成3~5年、薬師寺三蔵院の幡、薬師寺「玄奘三蔵会大祭」の伎楽装束、東大寺の伎楽装束を制作。平成20年、源氏物語の色五十四帖を再現。
平成21年、京都府文化賞功労賞受賞。平成22年、菊池寛賞受賞。平成24年、NHK放送文化賞受賞。
令和元年9月、出張講演先にて急逝。
主な著書:『日本の色辞典』・『源氏物語の色辞典』・『王朝のかさね色辞典』(紫紅社刊)、『千年の色 古き日本の美しさ』(PHP研究所)など多数。
-吉岡氏の仕事ー
吉岡氏の工房「染司よしおか」では日本古来の染色方法で”いにしへの色”の再現に取り組んできました。
なかでも東大寺二月堂のお水取り、石清水八幡宮の放生会、薬師寺の花会式に用いられる飾り花の染和紙は毎年欠かさず奉納しています。
石清水八幡宮 供花神饌 杜若
石清水八幡宮 供花神饌 紅葉
薬師寺や東大寺などに伝わる伎楽装束の天然染料による復元、『源氏物語』など古典文学に表現された衣裳の再現も行っています。
源氏物語 澪標
源氏物語 桜の細長
-吉岡氏の蒐集ー
吉岡氏とその父の常雄氏は研究のために、正倉院裂、法隆寺裂、熨斗目、舶載の更紗、「小袖屛風」(国立歴史民俗博物館蔵 旧野村コレクション)で知られる小袖裂など、貴重な染織遺品を蒐集しました。
その一部を紹介します。
古代印度更紗(赤星家旧蔵)
古裂帖(旧野村コレクション)
【関連イベント】 ■特別展示 at 茶室 古香庵 ■スペシャルトーク at 茶室 古香庵 ■見どころトーク ※各イベントの詳細は細見美術館ホームページをご覧ください |
開催期間 | 2021年1月5日(火)~2021年5月9日(日) |
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時間 | 午前10時~午後5時 ※入館は閉館の30分前まで |
休館日 | 月曜日(ただし、5月3日は開館)、4月13日、5月6日 |
会場 | 細見美術館 京都市左京区岡崎最勝寺町6-3 |
ホームページ | http://www.emuseum.or.jp/ |
料金 | 一般1,400円 中高大生1,100円 |
お問い合わせ | 細見美術館TEL075-752-5555 |
主催/後援など | 主催:細見美術館、染司よしおか、京都新聞 特別協力:紫紅社 監修:河上繁樹氏(関西学院大学教授) 協力:ニューカラー写真印刷株式会社 後援:NHK京都放送局 |
備考 | ※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入館および施設の利用にあたってはマスクを着用願います ※急激な状況の変化により、止むを得ず開館・営業日時などを変更する場合があります。詳しくは細見美術館HPをご覧ください |