©伊藤隆司/SHOT
島村 光　SHIMAMURA Hikaru
昭和17年～
1942～

岡山県邑久郡長舟町（現・瀬戸内市）生まれ。
一度は前衛美術家を志しますが、近世の備前焼細工物に惹かれ陶芸の道に進みます。ほぼ独学で細工物を学んだというのは驚きです。

島村光　泡瓶　十三支・おくれてきたねこ
平成24-30年　2012-18
子：h13.0 w5.5 d11.0

備前焼の渋い作品が並ぶなか、かわいらしさが目を引く本作品。ねこと十二支の細やかな細工が島村光の技術力の高さを物語っています。
このように身近な物を作品にし、かたちのデフォルメや擬人化により洒落気のある作品世界を作り出します。

2000年頃からは、作品に緋襷などの加飾は極力施さず、土肌の質感と繊細な色調により柔らかさや潤いといった土本来の美しさをみせる作品を多く創作しています。

島村光　貌（かお）
平成30年　2018
h30.1 w16.1 d15.8

「編み込まれた土紐の無数の集積により浮かび上がる《貌（かお）》は、ある一面においては作者の自画像であり、他方では観る物の深層心理を映し出す鏡のようでもある。」　
（展覧会図録より）
 

備前焼細工物の魅力を引き出し、細工物というジャンルや備前焼の可能性に光りをあてた島村光。現代人の感性に響く愛らしく物語性を感じる作品にご注目ください！

展覧会終了まで
あと9日
お見逃し無く！！