【ことしるべ美術クラブ スタッフおすすめのアートスポットVol.267】滋賀県立美術館企画展 “みかた”の多い美術館展


滋賀県立美術館企画展
“みかた”の多い美術館展
さわる知る 読む聞くあそぶ はなしあう 「うーん」と悩む 自分でつくる!

2023 年10 月7日(土)~11 月19 日(日)

 

本展では、「見る」以外の方法で美術館を楽しむための、様々な“みかた”を御体験いただけます。

◯さわったり、聞いたりして、みる
2021 年に大阪の国立民族学博物館で開催され、好評を博した「ユニバーサル・ミュージアム展」の出品作を中心に、一部の作品は、手でさわったり、音を楽しんだり。ときには作品の上にのっかって、全身で鑑賞することができます。さわったり聞いたりできます。
作品の出品者:岡本高幸、神山清子、澤田真一、田代雄一、藤岡祐機、前川絋士、渡辺泰幸、若林孝典(協力:わらべ館)


おはなしして、みる
作品のとなりに、「おはなし」が進むキーワード「おはなしのたね」を掲示します。友だちで、親子で、おはなししながらみると、作品をもっと楽しめるかもしれません。
おはなししてみることができる作品の出品者:今井祝雄、鵜飼 結一朗、ジョセフ・コーネル、山口晃


いっそ自分でつくって、みる
自分の手をうごかして、絵をかいたり、切ったり、貼り付けたり、思いのままにつくることができるスペースがあります。付近のガラスケース内には、作品が展示されているので、その作品を鑑賞しながら、自分もつくることができる貴重な体験を提供します。
つくることができるコーナーで展示している作品の出品者:杉田静山、塔本シスコ、星野暁、藤岡祐機
 

そのほかにも、車椅子利用者の目線の高さに合わせた作品展示や、視覚と聴覚に同時に障害がある「盲ろう者」と協働したエリア、作品について思い思いのコメントを添えることができる仕組みなどを用意しています。

 




今井祝雄《ヴォワイヤン》 1994-2010年 滋賀県立美術館蔵 ©Imai Norio



岡本高幸《とろける身体-古墳をひっくり返す》 2021年 撮影:岡本高幸



山口晃《厩圖2004》 2004年 滋賀県立美術館蔵 ©YAMAGUCHI Akira, Courtesy of Mizuma Art Gallery



藤岡祐機《無題》 2006年頃 滋賀県立美術館蔵

 

本展では、様々な“みかた”を考えるため、以下の滋賀県内に在住の親子や、障害者福祉施設などの協力を得ています。
協力者(施設):遠藤さん親子、救護施設ひのたに園利用者、しが盲ろう者友の会会員、重症心身障害者通所施設えがお利用者、サンタナ学園生、特定⾮営利法人 BRAH=art. 利用者



 

ワークショップと講演会「さわるを楽しむ&学ぶ」 [要事前申込/抽選]
触覚を深める体験と講義。触覚を起点に、これからのミュージアムのあり方を考える「ユニバーサル・ミュージアム研究会」との共同企画。
日程:10 月8日(日)
会場:滋賀県立美術館 木のホール

1.ワークショップ「手ざわりで味わう絵本と文化財」
解説:吉田沙矢香(滋賀県立図書館)
鈴木康二(公益財団法人滋賀県文化財保護協会)
時間:14:30~15:30
定員:20 名

2.講演会「この子らから世に光を―『ユニバーサル・ミュージアム』という思想」
講師:広瀬浩二郎(国立民族学博物館 人類基礎理論研究部 教授)
時間:15:30~16:30
定員:40 名
※本イベントには、定員とは別に、ユニバーサル・ミュージアム研究会員も参加します。


たいけんびじゅつかん [要事前申込/抽選]
小・中学生とその保護者対象の、展覧会鑑賞&創作体験。
日程:10 月22 日(日)
時間:13:00~15:30
定員:15 名

(ほぼ)毎週末ギャラリートーク [事前申込不要/当日先着]
当展覧会の担当学芸員が展示室を御案内。
日程:10 月15 日(日)、10 月28 日(土)、11 月12 日(日)、11 月18 日(土)
時間:14:00~15:00
定員:各回20 名

詳しくは滋賀県立美術館企画展ページをご覧ください。
 

展 覧 会 情 報

企画展「“みかた”の多い美術館展 さわる知る 読む聞くあそぶ はなしあう 「うーん」と悩む 自分でつくる!」
会期:2023 年10 月7日(土)~11 月19 日(日)
休館日:毎週月曜日(ただし祝日の場合には開館し、翌日火曜日休館)
開場時間:9:30~17:00(入場は16:30 まで)
会場:滋賀県立美術館 展示室3

観覧料
一般950 円(800 円)/高校生・大学生600 円(500 円)
小学生・中学生400 円(300 円)
※お支払いは現金のみ
※()内は20 名以上の団体料金
※企画展のチケットで展示室1・2で同時開催している常設展も無料で観覧可
※未就学児は無料
※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方は無料

※小さなお子さんがいる、障害があるなど、様々な理由で来館を迷っている方へ
当館では、しーんと静かにする必要はなく、おしゃべりしながら、ご観覧いただけます。さらにこの展覧会では、「やさしい言葉や点訳にした解説文」、「さわったり、つくったりするコーナー」を用意し、身体や心の違いに関わらず、多くの方々に楽しんでいただけるよう取り組みます。

その他、ご来館にあたっての不安がある場合は、[お問い合わせ]からご連絡ください。事前の情報提供や当日のサポートのご希望に、可能な範囲で対応します。

主催:滋賀県立美術館

 

同時期に開催する当館の展覧会
常設展「さわるSMoA コレクション」展(企画展「“みかた”の多い美術館展」関連企画)
当館のコレクション作品を、さわることのできる「触図」にしたものと一緒に展示します。名品を、手ざわりでもお楽しみください。
会期:10 月7日(土)~12 月20 日(水)(11 月20 日(月)~11 月22 日(水)は休室)
会場:展示室2

◆常設展 小倉遊亀コーナー「静物画、そして下絵」
会期:10 月7日(土)~12 月20 日(水)(11 月20 日(月)~11 月22 日(水)は休室)
会場:展示室1


滋賀県立琵琶湖文化館地域連携企画展・滋賀県立美術館常設展
「千年の秘仏と近江の情景」
会期:2023 年10 月7日(土)~11 月19 日(日)
会場:展示室1

琵琶湖文化館がお預かりしている貴重な文化財の中から、湖南市の名刹正福寺の仏像を中心として、豊かな文化を育んできた滋賀の情景をあらわした作品を滋賀県立美術館のコレクションとともに展示します。
特に正福寺の本尊大日如来坐像(重要文化財)は国内最古級の胎蔵界大日如来像で、厳重な秘仏のためその公開は33 年ぶり、寺外では初の公開となります。そして、この度は正福寺大日如像と非常に近い関係にあると考えられる湖南市善水寺の不動明王坐像(重要文化財)を特別出展します。本展では平安時代に制作されたこの二像を中心に湖南地域の歴史の奥深さを追求します。