【ことしるべ美術クラブ スタッフおすすめのアートスポットVol.260】白沙村荘 橋本関雪記念館 「アーティストが触れた伊那谷展」

美術と風土
アーティストが触れた伊那谷展
2023年7月16日(日)~8月13日(日)

伊那谷とは
南アルプスと中央アルプスに囲まれた長野県の南信地方をさす言葉で、そこには北の諏訪湖から出た水が周囲の山々から出る水を合流させて流れる天竜川が南下し、その南は天竜峡と呼ばれる険しい渓谷によって囲まれた地域を含みます。万葉集をはじめ歌に詠まれた歌枕の地であり、富岡鉄斎が南朝系の尹良親王の遺跡を2度にわたって訪ねたり、近代日本画の礎を築いたと言える菱田春草の生誕地でもあります。

本展は近畿・東海・伊那谷などで活躍する造形作家20名を選び、作家たちに実際に伊那谷を訪れてもらい、そこからインスピレーションが得られた作品や、作家自身が選んだ作品を構成したものです。

●出品作家●
一瀬大智/今井裕之/岩井晴香/海野厚敬/占部史人/奥中章人/梶川俊一郎/川嶋渉/坂井淑恵/柴田知佳子/中島麦/中谷ゆうこ/永原トミヒロ/西久松綾/野嶋革/野原都久馬/蜂谷充志/林繭子/宮田彩加/山田純嗣

 

●一部作家さんのコメントをご紹介●

川嶋渉さん
伊那谷に実際訪れて、地形の模型を見て、谷がまっすぐ通っており、極端に山が高いことが印象深く、
現代の均一化した風景ではない景色を描きたくて夜に散歩をしたりもしました。
その時、見上げた際の夜空に無数の星が川のように見えたこと、見下ろすと天竜川が黒く流れていることに気づき、この土地には「龍」がいるのだと感じ、その二つの関係性を作品にしました。

西久松綾さん
鳥居や白いナマズなどは信仰を表し、水中で生き物が文化を営んでいる様子を描いています。この絵のように(魚や両生類も)水中でも意外と人間らしい営みを行っているんじゃないでしょうか。
実際に伊那谷の川に生息するいきものだけしか画面にはいません。
風土を研究し、観察をすることで小さな命の営みを描くことで、研究論文としての作品のあり方を模索しています。


(左から2点が川嶋さんの作品、中央2点が西久松さんの作品)

展 覧 会 情 報

美術と風土「アーティストが触れた伊那谷展」
会 期:2023年7月16日(日)~8月13日(日)
休 館 日:なし
開場時間:9:30~17:00(入場は16:00 まで)
会 場:白沙村荘 橋本関雪記念館(HP:http://www.hakusasonso.jp/
主催:公益財団法人 きょうと視覚文化振興財団、白沙村荘 橋本関雪記念館