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【ことしるべ美術クラブ スタッフおススメのアートスポット!vol.156】京都国立近代美術館 エデュケーショナル・スタディズ02:中村裕太「ツボ_ノ_ナカ_ハ_ナンダロナ?」

【ことしるべ美術クラブ スタッフおススメのアートスポット!vol.156】京都国立近代美術館 エデュケーショナル・スタディズ02:中村裕太「ツボ_ノ_ナカ_ハ_ナンダロナ?」

京都国立近代美術館
エデュケーショナル・スタディズ02:中村裕太「ツボ_ノ_ナカ_ハ_ナンダロナ?」
12月24日~3月7日

ただいま京都国立近代美術館にて、実際に作品に触れて鑑賞することのできる展示を開催中です。

【展覧会内容】

京都国立近代美術館では、見える・見えないに関わらず誰もが楽しめる作品鑑賞のあり方を探る「感覚をひらく―新たな美術鑑賞プログラム創造推進事業」を行っています。
2020年度より、作家(Artist)、視覚障害のある方(Blind)、学芸員(Curator)がそれぞれの専門性や感性を生かし、さまざまな感覚をつかう鑑賞方法を創造する「ABCプロジェクト」を立ち上げました。
今年度は、当館所蔵の石黒宗麿《壺「晩秋」》の新たな鑑賞方法を探っていくためにABCが協働しています。
 石黒宗麿(1893-1968)は、1936年に京都市左京区八瀬に「八瀬陶窯」を築窯し、晩年までこの地を拠点に陶器作りを続けてきました。石黒は、1955年に鉄釉陶器の技法による重要無形文化財保持者(人間国宝)として認定されたことを機に、中国や朝鮮の古陶磁を逐った近代的な個人作家として紹介されてきました。
ところが、石黒の手によってこの土地に捨て去られた陶片からは、陶器作りに苦心する新たな一面を見出すことができます。
 本プロジェクトは、陶片を発掘することから始まり、中村裕太は陶片の研究とその制作、安原理恵は陶片を触察し言葉にすることで、石黒の陶器作りを解きほぐしてきました。
さらに、それらの考察をもとに、学芸員は京都国立近代美術館のコレクションとのつながりを再構築してきました。
今回のエデュケーショナル・スタディズでは、来場者が手や耳の感覚を研ぎ澄ませ、壺のなかに入ったひとつひとつの陶片に触れたり、八瀬での陶片を介した対話の様子を垣間見ることをとおして、《壺「晩秋」》の新たな鑑賞方法を探っていきます。
またウェブサイトでは、石黒の陶片をABCそれぞれの視点から紐解いた「ABCコレクション・データベース 石黒宗麿陶片集」を公開しています。

 

【会場風景】

本展は京都国立近代美術館4階のコレクション・ギャラリー内で開催中です。
2020年度第4回コレクション展も一緒にお楽しみいただけます。

まずは石黒宗麿の《壺『晩秋』》が登場します。
本展ではこの作品の新たな鑑賞方法を探っていきます。

台に上にたくさんの壺が並べられています。
この壺は実際に触れるてみることができます。
※触れる体験をする場合は、お近くの係員にお声がけください

壺の中にはそれぞれ八瀬陶窯から発掘された石黒宗麿の陶片が1~4個ほど入っています。
壺の中に手を入れ、優しく陶片に触れましょう。

「ムク_ノ_チヂレ」「コシ_ノ_クビレ」「ヒツジ_ノ_ヨツアシ」…
壺の側面に記された言葉と映像も鑑賞の手掛かりになります。

目で見るだけでなく、実際に触れてみることでより深く作品を味わい、作品について知ることの出来る展示になっています。

 

また「ABCコレクション・データベースVol.1 石黒宗麿陶片集」のWEBサイトを公開中です。
https://www.momak.go.jp/senses/abc/ishiguro/
中村裕太(Artist)が陶片から読み解いた石黒の陶器作りの文章、安原理恵(Blind)が陶片を触察し言葉にした文章、京都国立近代美術館学芸員(Curator)によるコレクションとのつながりを再構築した文章、それぞれの視点からの読み解き方を紹介しています。
展示と合わせてお楽しみください。


エデュケーショナル・スタディズ02:中村裕太 ツボ_ノ_ナカ_ハ_ナンダロナ?
会場:京都国立近代美術館4階 コレクション・ギャラリー
会期:2020年12月24日(木)~2021年3月7日(日) 9時30分~17時 
   ※金・土曜は20時まで 月曜・年末年始(1月28日~1月5日)、1月12日休館 
   ※1月11日(月・祝)は開館 
観覧料:一般430(220)円、大学生130(70)円 
    ※()内は20人以上の団体料金、夜間開館時の夜間割引料金 
    ※高校生以下、18歳未満、65歳以上、心身に障がいのある方とその付添者1名は無料 
主催:京都国立近代美術館 
特別協力:京都精華大学 伝統産業イノベーションセンター

※本展のチラシは全四種類!触れて楽しめる加工がしてあるので是非お手に取ってみてください。