Emotional Drawing | 須田久三展
京都御所東の荒神口にある小さなギャラリー「art space co-jin」。
こちらでは障害のある人の作品や表現に出会える場として展示・イベント活動などに取り組まれています。
現在は甲状腺発達障害を抱えながら、独学で絵画を学び、描き続けてきた須田久三さんの個展「Emotional Drawing | 須田久三展」を開催中です。
「いろんなことをやってみたくなる性分」だという須田さん。
会場内には、油彩画やスケッチ、中国風の水墨画、篆刻など多様な作品が並びます。
油彩画
中国風の水墨画
篆刻作品
スケッチ
中でも注目してほしいのが、会場中央のテーブルに並べられたノートです。
こちらは須田さんが「Emotional Drawing」または「思付繪畫(おもいつきかいが)」と呼んでいる作品群です。
こちらのノートは手袋の着用で、中をめくって見ることができます。
ノートを開いてみると…
非常に緻密に描きこまれた、不思議で奇妙な世界観のドローイングが現れます!
0.03mmのボールペンで描かれた絵画は、あまりにも細やか!
実際に肉眼ではとらえきれないため、制作時はレンズを二つ通して描いているのだとか。
緻密な描写に目が行きますが、ドローイングと余白のバランスが非常に美しいのも印象的です。
「幻想やシュルレアリスムに興味がありました。頭の中で思いついた世界を、すべて気持ちのままに描いています」と須田さん。
ボールペンだけじゃなく、色鉛筆で描いた作品も。
「時間があれば、ずっと毎日描いている」とのことで、会場内のノートのなかにはびっしりと須田さんの創造世界が繰り広げられています。
ノートに描くのは「本」という形に残すことで、自分の作品集のようになるから、とのこと。
是非、会場でノートの一冊一冊を手に取って、須田さんの創造世界にじっくりと浸ってみてください。
作者の須田久三さん
「Emotional Drawing | 須田久三展」
◆会期:10月29日(火)~12月22日(日)
◆料金:無料
◆主催:きょうと障害者文化芸術推進機構
◆協力:喫茶ギャラリー さろん淳平
++また、11月16日より開催される、2019年度共生の芸術祭「DOUBLES」にも須田さんの作品が出品されます。
あわせてお楽しみください。
2019年度共生の芸術祭「DOUBLES」
会期:2019年11月16日(土)~27日(水)
時間:平日10時~18時、土日10時~17時
会場:京都府立京都学・歴彩館1F小ホール
入場料:無料
出展者:美濃彩子+歌舞伎俳優
中根恭子+支援スタッフ、須田久三+喫茶店オーナー、佐久間宏+歴代支援員、杉浦篤+大切な思い出
art space co-jin(アートスペースコージン)
きょうと障害者文化芸術推進機構(事務局 京都府障害者支援課)が運営する、障害のある人の作品や表現に出会えるギャラリー。
絵画、写真、陶芸、インスタレーションなど様々な作品を展示するギャラリー活動のほか、イベント、ワークショップ、講座など、誰もが交流できる機会を創出しています。
住所:〒602-0853 京都市上京区河原町通荒神口上ル宮垣町83 レ・フレール1F
HP:http://co-jin.jp/