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【ことしるべ美術クラブ スタッフおススメのアートスポット Vol.77】世界遺産 元離宮二条城 二の丸御殿台所 「京都詩情」写真家 甲斐扶佐義 初回顧展

【ことしるべ美術クラブ スタッフおススメのアートスポット Vol.77】世界遺産 元離宮二条城 二の丸御殿台所 「京都詩情」写真家 甲斐扶佐義 初回顧展

「ニュイ・ブランシュKYOTO2019」プログラム
「京都詩情」写真家 甲斐扶佐義 初回顧展
“Living as a poet in Kyoto”
The first retrospective of Kai Fusayoshi’s Photography
at World Heritage Site, Former Imperial Villa Nijo-jo Castle
芸術家の集う店、
美女とネコ 、
通りで遊ぶ子どもたち
夕立のなか、買い物へ出るお婆さん


シルエット猫 ほんやら洞 1976

甲斐扶佐義の写真で語られるのは素顔の京都である。時間を超えて親しまれる京都の街の情景、そこに生きる人々の日々の記憶が、甲斐のモノクロの世界に詩のごとく切り取られる。
展覧会のキュレーションは、フランス国立造形芸術センター写真部門ヘッドキュレーターを務めるパスカル・ボース。
世界各地で紹介されてきた写真家・甲斐扶佐義を、世界遺産二条城を舞台にようやく初めて回顧する展覧会を開催する。


糺ノ森の妖精 糺ノ森 1994

キュレーターのことば
日々、京都を撮りながら時代を跨ぐ。自由と反発の時代から不安定な今日に至るまで…
甲斐扶佐義は独特のスタイルを確立した。それは時代を超えて流行とは無関係だが、彼の住む街の日常に寄り添う 。
彼は京都の大小さまざまな出来事のヴィジュアルストーリーを描いた。
京都にこのような眼差しを向けるものは彼以外に誰もいない。
包み込むような優しさと感謝の気持ち、深い人情が込められた視点。
あらゆる場所や時間に潜む美を見出すことができる視点。京都のそれぞれの場所、日本社会の昼と夜が切り替わる律動の各瞬間に存在する美。
甲斐扶佐義は呼吸をするかのように写真を撮る。実存主義的なやり方で、一瞬一瞬に彼の詩人の魂が目覚める。シャッターを切るきっかけは、暮らしの意外な場面に対する驚きと感嘆
であり、それぞれの瞬間には美が宿る。それは模索する視点だ。どの作品においても彼が出会ったこと、生きた瞬間に対する、ひとりの詩人の視点 である。

(パスカル・ボース)


一輪車の少年 古川町商店街 1990

 

◎甲斐扶佐義プロフィール
4年前に火災で失われた伝説の喫茶店「ほんやら洞」、いまでも夜な夜な様々な文化人が集う「Bar八文字屋」、甲斐扶佐義(かいふさよし・1949年大分生)はこれらの経営者であり、文筆家、そしてなによりも京都を愛し京都を撮り続けている写真家です。
モノクロの世界に落とし込まれたその情景は、懐かしさを感じさせつつ、どこか異国のもののようにも感じられ、日本国内外で愛されています。
90年代には京都新聞紙上でフォト&エッセイを連載し、2001年より連続的に欧米各地で招待個展を開催。写真集は「京都みちくさの景色」共著(中村勝著/甲斐扶佐義 写真)京都新聞社1999、「京都の子どもたち」京都新聞出版センター2003他、「路地裏の京都」「Beautiful Women in Kyoto」など40冊以上出版。近年もその創作意欲はとどまることを知りません。


少女には横断歩道であれ路地裏であれ遊び場 出町広場付近(青龍町) 1978

◎イベント情報
写真家甲斐扶佐義によるギャラリートーク(全3回)
日時:9月21日(土)13:00-、9月25日(水)14:00-、10月3日(木)14:00-
会場:二の丸御殿台所

・キュレーターパスカル・ボースによるトーク「甲斐扶佐義、京都の詩人」
日時:9月21日(土)14:00-15:00
会場:二条城レクチャールーム(大休憩所隣)

・キッズワークショップ「作品をじっくり観察しよう」
日時:9月28日(土)①14:00-15:00 ②15:30-16:30 
会場:二の丸御殿台所 
定員:①②ともに小学校4年生から中学生20名(予約推奨、kai.exhibition@muz-art.jpまで)*ワークショップ参加は無料(別途要入城料)

・ワークショップ「いしいしんじ、甲斐扶佐義と写真を撮ろう」
日時:9月29日(日)14:00-17:00(時間内自由参加、予約不要)
会場:二の丸御殿台所、レクチャールームなど
*カメラまたはカメラ付き携帯等写真が撮れるものをご用意ください *ワークショップ参加は無料(別途要入城料)

「アニエスベー×甲斐扶佐義展」
アニエスベーのカーディガンプレッションは誕生40周年を記念して発売当時と同じフランスの工場で生産したカラーバリエーションを発売。POP-UP期間中お楽しみ下さい。

「walden woods kyoto@ニュイ・ブランシュKYOTO 2019」
多くの若者や旅行者がたずねる京都の話題のカフェ空間。ニュイ・ブランシュ当日(10月5日)のみ、飲み物と軽食を特別出店。


雪かきをする商店主たち 出町桝形商店街 1976

●「京都詩情」 写真家 甲斐扶佐義 初回顧展

◆会場:世界遺産 元離宮二条城 二の丸御殿台所(重要文化財)
    京都市中京区二条通堀川西入二条城町541番地
    最寄駅―地下鉄東西線「二条城前駅」
◆料金:無料 *別途入城料が必要(入城料:〜9/30一般600円、10/1〜一般620円)
◆開場時間:午前8時45分~午後5時(入城は午後4時まで)
 * 9月はお城自体の開城時間は8時から
 *10月5日ニュイ・ブランシュ当日は午後6時~午後10時も開場(最終入城は午後9時45分) *午後6時以降は写真展会場のみ公開のため入城料不要
◆主催:京都市、元離宮二条城 甲斐扶佐義写真展実行委員会
◆共催:京都市教育委員会、アンスティチュ・フランセ関西
◆協賛:株式会社グランマーブル、DMG森精機株式会社、アニエスベージャパン株式会社、ANAクラウンプラザホテル京都、株式会社七彩、ガクブチのヤマモト、walden woods kyoto、京都中央信用金庫、株式会社モトックス、株式会社フレームマン
◆協力:泉川真紀事務所、一級建築士事務所比叡工房、KYOTOGRAPHIE、KG+、ギャラリーメイン、文化庁地域文化創生本部
◆後援:京都新聞、読売新聞京都総局、京都府
◆キュレーター:パスカル・ボース(フランス国立造形芸術センター/写真部門ヘッドキュレーター)
◆企画:MUZ ART PRODUCE
◆問い合わせ先:MUZ ART PRODUCE tel: 075-205-5396, メール:kai.exhibition@muz-art.jp
◆Webサイト (also in English):  https://muz-art.jp/kai-exhibition/index.html

◎元離宮二条城台所について
1603年(慶長8年)、江戸幕府初代将軍徳川家康が、天皇の住む京都御所の守護と将軍上洛の際の宿泊所とするため築城。1867年(慶応3年)には大政奉還の舞台ともなった城です。1994年(平成6年)、ユネスコ世界遺産に登録され、現在でも多くの人々が訪れる京都の代表的な文化的な場所のひとつとなっています。大政奉還150周年を迎えた2017年には、来城者数243万9千人と過去最高を記録しました。本展示が行われる台所は、二の丸御殿の北東に位置します。台所としての名残で煙出しがあり、床は板張りとなっています。



二条城台所前庭