京都御所東の荒神口の「art space co-jin」は、
障害のある人の作品や表現に出会える場として展示・イベント活動などに取り組まれているギャラリーです。
ただいま、「art space co-jin」では病院のベッドの上で絵を描き続けている平田猛さんの展示を開催中です。
描くこと|平田猛展
日々、病院のベッドの上でスケッチブックに絵を描き続ける平田猛。
絵の中にはさまざまなモチーフが断続的に登場し、
それらから平田が身体や身の周りの出来事に興味を寄せて絵を描いていることが窺えます。
例えば、それは内蔵と思わしき円形が配された人体や、ヒモやブタ、トラックなどで、
最近の作品ではテレビに映る映像や部屋の窓などがモチーフとなることもあります。
また、彼の作品の中には多くの文字が書かれており、
彼が何の絵を描いているのかを読み解く手がかりになる一方、判別できない文字も多く存在しています。
そのような絵が描かれ続け、山積みになっていく状況に、
「なぜ描くのか」、「何を描いているのか」と疑問を抱かずにはいられません。
しかし、その問いに明確な答えなどあるのでしょうか。
ただ確かなことは、今このときも、彼は絵を描き続けているという事実です。
本展覧会では、平田の作品にさまざまな角度から迫り、読み解く試みとして、
各分野の専門家やアーティスト、関係者など約10名にテキストの執筆を依頼し、平田の作品と共に展示します。
彼は何を、そしてなぜ描き続けるのか。
本展が平田の作品について理解するきっかけのひとつとなれば幸いです。
「描くこと|平田猛 展」
会期:2019年2月12日(火)~3月31日(日)※月曜定休
時間:10時~18時
会場:art spaceco-jin(京都市上京区河原町荒神口上ル宮垣町83 レ・フレール1F)
HP:http://co-jin.jp/exhibition/930/