7月30日(月)まで京都髙島屋7階グランドホールで開催中の本展では、いつの時代も球児たちの憧れであり続ける高校野球の100年の歴史を紹介しています。新聞に掲載された写真や実際の紙面約190点と甲子園歴史館や野球殿堂博物館、歴代の優勝校などが所蔵する貴重な史料約160点をあわせた約350点を展示し、大会の軌跡を振り返ります。
会場では特別に今夏から優勝校に贈られる「3代目 深紅の大優勝旗」も、京都会場でのみ公開。
会場の最後には京都代表の選手たちの勇姿を伝えた写真や記事も展示されています。
第1章 草創期(1915~23年 第1回~9回大会 18年の4回は中止)
参加校が10校だった第1回大会は5日間で9試合を豊中グラウンドで行いました。その後、第3回~9回は熱戦の舞台を鳴尾球場へ移しました。この章では、記念すべき第1回大会にちなむ史料やゆかりの品々を展示。
緋色の初代大会優勝旗は、髙島屋が調製しました。
第1回(1915年)優勝旗レプリカ 京都二中(京都府立上鳥羽高校所蔵)
第2章 甲子園時代始まる(1924~41年 第10回~26回大会 41年の27回は中止)
1924年、約5万人を収容できる東洋一の大球場「甲子園球場」が完成し、中等野球人気が高まりました。41年、第二次世界大戦の影響により大会は中止となり、以降6年間の空白を持つことになりました。
第10回(1924年)大会中の甲子園球場 空撮
第20回(1934年)京都商・沢村栄治投手
第3章 大会復興(1946~57年 第28回~39回大会)
戦後初の大会となった第28回大会は西宮球場で開催されました。第30回大会ではそれまで「全国中等学校優勝野球大会」だった名称が「全国高等学校野球選手権大会」に改められ、公募により「栄冠は君に輝く」が大会歌となりました。この章では、世相を色濃く反映する大会ポスターや新聞野球漫画原画などを展示します。
第21回(1935年)中等学校優勝野球大会ポスター(野球殿堂博物館 蔵・複製)
第4章 初めての47代表(1958~73年 第40回~55回大会)
第40回の記念大会には、46都道府県代表と米統治下の沖縄から47代表校がそろって参加しました。第47回からカラーテレビでの放送も始まり、スター選手や名勝負の数々がうまれました。第40回大会からは優勝旗が新調され、このときにも髙島屋が調整しました。
第5章 金属バット時代(1974~88年 第56回~70回大会)
金属バットの使用が許可されたのは第56回大会からでした。「やまびこ打線」と呼ばれた第64回優勝の池田高校など、強打を誇るチームが台頭し、後にプロ野球で活躍する多くの名選手たちが甲子園球場を沸かせました。
第6章 平成(1989~2017年 第71回~99回大会)
平成以降も、記憶に新しい話題のシーンや名勝負はうまれ続けています。松井秀喜選手(星陵高校)の5打席連続敬遠、松坂大輔投手(横浜高校)のノーヒットノーラン達成や春夏連覇など各大会を象徴する選手や名場面を当時の記事や写真パネルで振り返ります。また、松井秀喜選手、ダルビッシュ有投手、中田翔選手、大谷翔平投手など名選手ゆかりの品も展示されています。
第87回、88回(2005、2006年)出場
大阪桐蔭・中田翔選手のグローブとスパイク(甲子園歴史館 蔵〔中田翔氏(大阪桐蔭)寄託〕)
〈特別展示〉
第100回記念大会開会に先駆け、今年の大会から新調される「3代目優勝旗」を京都会場でのみ特別公開しています。
第100回(2018年)3代目優勝旗
また、優勝校の選手一人ひとりに贈られる第1回大会から第99回大会までのすべての「優勝メダル」を展示しています。
第1回~60回 優勝メダル(甲子園歴史館 蔵〔日本高等学校野球連盟 寄託〕
●高校野球100回記念展-パネルやゆかりの品で振り返る「熱闘」の歴史-
会 期:2018年7月30日(月)まで
会 場:京都髙島屋7階グランドホール(京都市下京区)
入 場 料 :無料
入場時間:午前10時~午後7時30分(午後8時閉場)※最終日は午後4時30分まで(午後5時閉場)
主 催:日本高等学校野球連盟、朝日新聞社