「第103回 二科展」 作品紹介 vol.6

「第103回 二科展」 作品紹介 vol.6

10月2日(火)より京都市美術館別館にて「第103回 二科展」を開催します。
 ここでは、本展に展覧される作品の中から、一部作品をご本人の言葉とともに紹介します!

 今回は、絵画部から会友賞の3作品です。

 

 会友賞 的場五十彦
『woman of homosapiens Ⅴ』、『woman of homosapiensⅢ』

作家コメント
2007年初出品から11年目での会友賞をいただきました。
二科展への出品作は一貫して裸婦像を追求しています。
それは僕が男だからでしよう。
何よりも裸は無防備で平和に通じますし、何人も銭湯に浸かれば平等だし、格差社会も生まれようがありません。
また、私たち現生人はこの地球上の生ある生物の頂点に達しています。
他の生物と違うのは、夢を思い描く能力、夢を持つからこそ一歩一歩前進して今日の私達の営みが有ります。
その反面では私欲からの原発への固執、富の飽くなき独占欲など目に余るものがあります。
この点からも今一度、他の生物と同じ様に裸になれば、億万長者でも3日飲まず食わずでは命を無くします。
地球の支配者よ、身も心も裸になって自然の一部である事を自覚すべきです。

こんな思いを説明描写せすに、時間、空間を無視して現生人類ホモ・サピエンスを象徴する人間像を表現できればとの思いで制作しています。
これを表現する事はまず無理でしょう。だからこそ失敗を恐れずアレやコレやと色々挑戦出来ると思っています。

今回は若い作家の影響もあって、画面一杯に顔だけで画面の奥から想いが何か伝わればと願っての作品です。
なんか変な人物画だなと思っていただければ、少しは伝わったのかなと言う事で現時点では良しとしています。

 


会友賞 柳澤綾子『Image of scent No.2』

作家コメント
香りの記憶が感情を揺さぶり、心をざわつかせる。
その思いを描きました。
今回このような賞をいただき、感謝致しております。
これからも、自由な気持ちで描き続けたいです。ありがとうございました。

 

 

会友賞 三津川好則『#077―日常』

作家コメント
平成13年「第86回二科展」に初入選し、初めていただいた賞が 「京都新聞社長賞」でした。
それから17年。今回、会友賞をいただき感激してます。
私は美術系大学も出てませんし、高等学校すら中退です。偉大な先人達の絵を、真似たりして独学でやってきました。
そんな私の絵を受け入れてくださった『二科会』に感謝してます。
これからも画業に精進して、日本人であることを意識した色・形・構図を追求していきたいと思います。合掌

 

次回は、絵画部から新入選をお届けします。お楽しみに☆