5月23日から5月28日まで京都髙島屋7Fグランドホールで開催する「第47回日本伝統工芸近畿展」。当コーナーでは、受賞作品を1点ずつご紹介していきます。
今回ご紹介するのは、《日本経済新聞社賞》を受賞した中村鎚舞さん作<練込地金盒>です。
*作家・中村鎚舞さんから作品について一言コメント*
金属を己の手で土の様に自由に操りたい。金床や金鎚、火器という道具は使うが、電子・電気で動くものは使わない。機器が人間以上に出来ることが多くなったこの時代に、人にしか出来ないことを求めて辿り着いたのが、「錬込」という技でした。鑞着けという古えから有った技術で、鑞材を水のように扱い、金属を土の様に扱い錬り込む。もし、この技に何か大きな価値がつくと直ぐに機械が簡単にやるんだろうなと思いつつ。
でも、やっぱり人にしか出来ないことが工芸の世界にはあるのだと信じて精進しています。
今回ご紹介した作品をはじめ、入選した関西2府4県の伝統工芸作家の作品204点が見られる「第47回日本伝統工芸近畿展」は5月23日(水)から28日(月)まで開催。
中村さんのお話をもっと聞きたい方は、5月28日(月)午前11時からの「特別企画 受賞作家が自作を語る」にもご参加ください。