手塚治虫の「ブッダ」と辿る お釈迦さんヒストリー 第4話 『涅槃』

手塚治虫の「ブッダ」と辿る お釈迦さんヒストリー 第4話 『涅槃』


お釈迦さん80歳。最初の説法以来、45年にも及ぶ教化の旅の末、ついに涅槃に入りました。そのきっかけは、在家信者のチュンダ(純陀)が布施した料理にあたったことと考えられています。涅槃の様子を説く経典類によれば、沙羅樹の林で横になったお釈迦さんは、弟子たちに怠ることなく精進するよう説法したといいます。手塚治虫は、2本の沙羅樹(沙羅双樹)のもとで、まさにその言葉を告げるお釈迦さんの姿を描きました。涅槃の場面は古くから絵画や彫刻で表現されてきましたが、その特徴はさまざまで、それらが造られた地域や時代における涅槃儀礼の内容とも関係していると考えられます。

上から順に、
○重要文化財 仏涅槃図 陸信忠筆 中国 南宋(12~13世紀)奈良国立博物館
○「ブッダ」1972年9月号~1983年12月号『希望の友』~『少年ワールド』~『コミックトム』連載 ©手塚プロダクション