手塚治虫の「ブッダ」と辿る お釈迦さんヒストリー 第2話 『四門出遊』

手塚治虫の「ブッダ」と辿る お釈迦さんヒストリー 第2話 『四門出遊』


シッダールタは、シャーキャ族の太子として何の不自由も無く暮らしていました。しかしある日、城の東門で老人を、南門で病人を、西門で死人を目の当たりにし、大きなショックを受けます。この世に「老病死」という苦しみが存在することをはじめて知ったのです。そして、最後に北門で出家修行者と出会ったことで、自らも出家する気持ちを強めました。手塚治虫は、この北門の修行者としてブラフマー神を登場させ、シッダールタを導く役割を担わせています。四門出遊の場面は古くから好んで仏伝図に表されているので、展示作品の中にもいくつか例が認められます。

上から順に、
○仏伝浮彫「四門出遊」ガンダーラ(2~3世紀)
○「ブッダ」1972年9月号~1983年12月号『希望の友』~『少年ワールド』~『コミックトム』連載 ©手塚プロダクション