開催期間:2022年8月27日(土)~2022年12月25日(日)
「利形の守破離」―「利形」とは、千利休の美意識を基にした様式美、茶の湯のみならず、工芸一般の美意識の基礎となるものです。茶の湯の世界では、利休の指導した美意識を基本に、それぞれの時代に新たな創造を打ち立ててきました。
本展では、そうした基本視点から、利休の美意識を最も色濃く表す樂茶碗の始祖・長次郎を中心に、樂歴代それぞれの創造的な作陶世界に焦点を当て、茶碗という限られた造形の中での創造精神の原点を問います。
「利形の守破離」、「利形」とは千利休の美意識を基にした様式美、茶の湯の工芸のみならず、一般の工芸の美意識の基礎にもなるものです。特に茶の湯茶碗において、樂家初代・長次郎の樂茶碗は「利休形」の典型とされ、茶碗の原点ともいうことができましょう。
しかし、確立された「形」は守り、継承するだけでよいのでしょうか…。
利休が提唱したとされる考え方に「守破離」という言葉があります。
それは、伝統の継承と創造に関わる「奥義」ともいうべきものです。
「守」とは、伝統を守り継承する精神。
「破」とは、伝統様式を打破し新たな創造への挑戦。
「離」とは、「守・破」二様の葛藤やこだわりを捨てより自由な創造精神に至る道です。
「伝統とは決して踏襲ではなく、時代の中に新たに行き続ける創造精神です」
十四代覚入の残したこの言葉は、樂歴代の創作への心意気を端的に表すものです。
本展はそうした基本視点を元に、利休の美意識を最も濃厚に表す樂茶碗の始祖、長次郎を基本にし、樂歴代がそれぞれの時代に果たした創造的な作陶世界に焦点を当てます。
◆ 主な出展作品 ◆
初代長次郎
≪黒樂茶碗 銘『万代屋黒』≫
三代道入
≪黒樂茶碗 銘『木下』≫
九代了入
≪赤樂茶碗 古稀七十之内≫
十三代惺入
≪黒樂茶碗 銘『花筵』≫
==関連催事== 15代吉左衞門・樂直入と楽しむ 樂美術館では、昨年4月から新たな取り組みとしてZoomを使ったオンラインでの配信を始めました。第6弾として、本展の内容に添って、ギャラリートークとレクチャーを開催致します。(第1回〜第4回) ーーーーーー 利休が提唱したとされる「守破離」とは、伝統を伝え同時に新たな創造を生み出すとても深い言葉です。本展は長次郎以来450年、樂歴代が歩んだ「守破離」の跡を辿り、伝統とは何か、創造精神とは何か。この難しい問いに迫ります。 また、12月19日(月)には、【特別回】として、7月9日までロンドンで開催されていた、15代直入の海外初個展「Kasimir Malevich, Raku Kichizaemon X」を振り返るZoom deレクチャーも開催いたします。 ーーーーーー 開催日時、参加方法などの詳細は樂美術館HP内「特別企画」ページにてご確認下さい。
※「手にふれる樂茶碗鑑賞会」、「特別鑑賞茶会」はコロナ禍の為、休止致しております。状況が改善されましたら再開致します。 |
開催期間 | 2022年8月27日(土)~2022年12月25日(日) |
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時間 | 10:00~16:30(入館は16:00まで) |
休館日 | 月曜日(祝日は開館) |
会場 | 樂美術館 京都市上京区油小路通一条下ル |
ホームページ | https://www.raku-yaki.or.jp/museum/ |
料金 | 一 般|1100円 大学生|900円 高校生|500円 ※中学生以下無料 |
お問い合わせ | 公益財団法人 樂美術館 Tel.075-414-0304 |
主催/後援など | 公益財団法人 樂美術館、京都新聞 |
備考 | 【ご来館のお客さまへ】 ・新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、ご来館の際にはマスクの着用、手の消毒をお願いしております。また、開館時間・休館日を変更する場合がございます。 ・「手にふれる樂茶碗鑑賞会」「特別鑑賞茶会」は当面の間休会となります。 |