2019年4月19日
「こんなはずじゃなかった」ギャラリートーク レポート
医師・早川一光氏の姿を通して現代医療や福祉の課題に迫り、今年の坂田記念ジャーナリズム賞を受賞した本紙連載「こんなはずじゃなかった」。
京都新聞2階ギャラリーでは、連載のために撮影した写真や、収集資料を中心に再構成した展覧会を開催中です。
4月15日(月)、連載の写真撮影を担当した京都新聞記者・松村和彦と、本展キュレーターの後藤由美氏(Reminders Photography Stronghold)によるギャラリートークが開催されました。
写真左:松村和彦 右:後藤由美氏
当日は、早川一光先生の奥様、息子さん、娘さんほか関係者の方々含め多くのお客様が会場に駆けつけてくださいました。
撮影に際して、「日本の医療や福祉に関して” こんなはずじゃなかった ”と思ったことを社会に伝えたかった早川先生ご自身の痛みを読者に伝えたい。でも実際にその立場になってみないとその痛みがわからない。その矛盾をどのように伝えたららいいのか?その葛藤に常に向き合わざるを得なかった」という松村記者。
後藤氏からは、「新聞というメディアの中で、どう個人に寄り添い、発信できるものなのか?与えられた使命にどれだけ自覚的になれるのか?この展示から大きな歴史の中で、一人の個人がどう闘い、生きたのかを見てほしい」という新聞に対する期待と、問いかけの言葉も述べられました。
来場者との質疑応答も交えて約1時間のイベントは、「あらためて新聞の持つ「記録性」の重要さを感じ、古い新聞を見ることで早川先生の人生の歩みもともに考えられる、そのような機会になれば」という松村記者の言葉で締めくくられました。
展覧会は5月12日(日)まで開催中です。
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会場の様子