2019年3月17日

「京都経済センター竣工記念 井隼慶人展」ギャラリートーク開催!

「京都経済センター竣工記念 井隼慶人展」ギャラリートーク開催

3月17日(日)午後2時より、染・清流館で井隼慶人氏と、キュレーターの深萱真穂氏によるギャラリートークが開催され、多数のお客様が来場されました。


井隼慶人氏(写真右) 
背景に一部映る鮮やかな色彩の作品が幅6mの大作「祇園祭」

子どものころは遊ぶことが大好きだけど、勉強嫌いで、当時は絵を描くこともそれほど好きではなかったという井隼氏。戦時中の疎開先の田舎の自然の中で遊んだ体験がなければ、「生命」に対する思いは今と違ったと思うと、現在に至る作品制作の原点について語られました。

その後、学生時代の話、今回展示された1980年代から昨年までの18作品の中から作品の解説もしていただきました。

「THE SEA  AT NIGHT」は、観光で真っ暗な中でのホタルイカ漁を見たときに、チカチカ光る青色が印象的で、「この暗い海の中で何が起こっているのか?」という思いからイマジネーションが拡がってできた作品とのこと。



「THE SEA  AT NIGHT」1997年 京都市立芸術大学芸術資料館所蔵

「月食」に関する、「皆既月食をたまたま旅先で見たときに、地球と月は互いに影響しあっていて、地球で起こることは月でも起こるでは?という勝手な想像をしたことから、月に生まれたかもしれない生命体をイメージして構成しました」、との発言も印象的でした。


「月食」2001年

また、話題は昨日オープンした京都経済センターに恒久設置される新作「祇園祭」にもおよびました。

「センターの設置はとてもプレッシャーがありました。展覧会は1週間、1か月で終わりますが、あそこではずっと展示されます。去年の夏の暑い時期に頑張って作りました。ベースにあるのは、(ギャラリートークの背景に映る)この幅6mの「祇園祭」です。ただ、センターは公共的な場所なので、少し丁寧に具体的に祭を表現してみました。「これが祇園祭」と共感してもらえたら嬉しいですね」、と語られました。


京都経済センターに展示された最新作「祇園祭」

「平面の画面は私に与えられた自遊空間。より効果的な見せ方を常に考えています」という井隼氏の作品を世界を堪能できる展覧会「京都経済センター竣工記念 井隼慶人展」は今月24日(日)までです。
京都経済センターの新作とあわせてぜひお楽しみください。

展覧会の紹介ページはコチラ


ギャラリートーク 会場の様子