2019年1月17日
「イメージを染める~中井貞次の世界」記者発表会レポート
2019年1月17日(木)午後2時より、一般公開に先駆けて、「イメージを染める~中井貞次の世界」の記者発表、内覧会が展覧会場の染・清流館で行われました。
中井貞次氏自ら展覧会の内容を説明してくださり、また記者の質問にも丁寧に答えてくださいました。
中井貞次 氏(自作前にて撮影)
以下に中井氏の発言を一部紹介いたします。
「1月4日で87歳になりました。80歳の時に作品集を出版し、3人の先生に文章を寄せていただきました。
哲学者の梅原猛先生、当館の前館長の木村重信先生、元京都国立近代美術館館長の内山武夫先生。3名とも亡くなられ、寂しく思っています。
3名の文章は、自分にとってとても参考になるものでした。この展覧会をぜひ見てほしかったですね。
この作品点数で、各年代のものを一望できる機会は今までありませんでした。絶えず試行錯誤を繰り返し、作品作りをしています。そこで大切なのは、今までの仕事を振り返ること。今回もいろんな勉強をさせていただきました。
並んだ作品を見て ”藍は本当に強い” と感じます。変色がなく、藍がくたびれていません。」
記者発表の様子
「無我夢中で歩んできた65年の作家人生。中東、ヨーロッパ、中国そして日本の文化を ”線” で体感してきたという自負があります。それらをひっくるめ、さらに日本の伝統を踏まえて、新しいイメージの世界が生まれないか、と思って作品作りをやってきました。」
会場の様子
「模様の世界に入らないと染色の面白さはないと思っています。技術、表現の効果をいかにはっきりさせるかを考えたとき、"絵" では面白くなりません。
模様の世界に魅力を感じ、そこに切り込むことで、染色でしかできない表現になります。」
会場の様子
会議室から展覧会場に場を移しての記者発表会は、「最後まで枯れずに自分の仕事が押し通せたらいいなあ、と思っています」という言葉で締めくくられました。
展覧会はいよいよ明日18日(金)より開幕。ぜひ美しい染めの世界をご堪能ください。
ことしるべの紹介ページはコチラ