=01= "あの世"の話を聞いてかれぇ♪

=01= "あの世"の話を聞いてかれぇ♪

 


≪熊野観心十界曼荼羅≫ 江戸時代

”あの世”って、どんなところ??

この絵は、「熊野観心十界曼荼羅(くまのかんしんじっかいまんだら)」といって、中世後期から江戸時代にかけて活躍した女性の宗教者「熊野比丘尼(くまのびくに)」が持ち歩き、各地の人々に絵解き(=絵の解説)をする時に使ったものじゃ。

「曼荼羅」というのは、仏教の世界観をを図で表したもの。この「熊野観心十界曼荼羅」では、地獄・極楽がある“あの世”と人間が生きる“この世”のイメージが分かりやすく描かれているぞ!

ここで“あの世”を、ちーとのぞいてみられぇ!

 

\びくにちゃんとこびくにちゃん・こおにちゃんがご案内!/


©Nakayama Yuki

 


【1】老いの坂

人間の一生を、春夏秋冬にたとえて描かれています。

【2】仏・菩薩

極楽浄土へのお迎え(来迎)の様子です。


 

【3】三途(さんず)の川

名物おばあちゃん「奪衣婆(だつえば)」が、死者の着物をはぎ取って木にひっかけ、罪の重さを測っています。

 

【4】餓鬼(がき)道

食べようとすると、食べ物が燃えてしまう…ここではみんなずっと空腹と喉の渇きで苦しみます。

 

 

【5】修羅(しゅら)道

弓矢や刀を持った人々が争っています。ここでは大けがをしても、何度も何度も勝てない戦いを続けなくてはなりません。

 

 

 

【6】地獄(じごく)道

ひたすら過酷で苦しい場所。地獄にもたくさん種類があります。
それぞれ、生きている間に犯した罪によって、行き先が変わります。

 

 

 

\‼曼荼羅クイズ‼/

「熊野観心十界曼荼羅」に描かれたさまざまな場面には、どんな意味があるのでしょうか?
あの世の様子をのぞいてみましょう!

 

Q1:なんだか見たことのある、これは誰?

A:閻魔さま。あなたの生前の行いを裁きます!

 

Q2:体が動物になってる!!ここにはどんな苦行が?

A:ここは畜生(ちくしょう)道。
弱肉強食のきびしい世界…。

 

Q3:たくさんの人がゆでられてる!?ここはどんな地獄?

A:ぐつぐつの釜茹で地獄
(まるで人が、おうどんのよう…?)

 

 

さまざまな地獄やあの世の苦しみを知ることで、今どう生きれば、苦しみを軽くできるのか=極楽に近づけるのかを、昔の人は考えていたのかも。

この曼荼羅には、ここで紹介した場面の他にも、多種多様なあの世での苦行や救済の様子が描かれているのじゃよ。

 

 

 


もっとあの世のことを知りたい!!

「熊野観心十界曼荼羅」を使った絵解きイベントが開催されるぞ!みんなでおいでんせぇ!

■ミニトーク
「”あの世”の話を聞いてかれぇ♪」

日時=7月30日(土)、8月7日(日)
①11:00~/②14:00~※各約15分
会場=龍谷ミュージアム
地下1階エントランスホール
◉事前申し込み不要
◉無料 ◉観覧券不要

 

 

ほかにも、夏休みのお楽しみイベントも♪

■体験プログラム
「遊んでみられぇ!仏教すごろく」

江戸時代のすごろくを現代風にアレンジ。
人間の世界から、極楽を目指そう!
日時=8月20日(土)
①11:00~/②14:00~※各約1時間
会場=龍谷ミュージアム101講義室
対象=小学生以上(保護者同伴可)
◉事前申し込み必要(定員:先着各10名)
◉無料 ◉観覧券不要

 


展覧会ミニブックレット発売中!


企画展「のぞいてみられぇ!〝あの世〟の美術-岡山・宗教美術の名宝Ⅲ-」
龍谷ミュージアム、朝日新聞社、京都新聞 発行
145☓147.5mm 48頁
定価:500円(税込)

 

 

びくにちゃんが大活躍の展覧会「のぞいてみられぇ!”あの世”の美術-岡山・宗教美術の名宝Ⅲ-」もお見逃しなく!
詳しくは、下記イベント詳細へ!