特別展
家元に伝わる茶の湯の道具(五)
表千家歴代ゆかりの茶碗、服紗
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本展は、表千家歴代ゆかりの茶道具を展観するシリーズの第5弾。今回は「茶碗」「服紗」に焦点を当てご覧いただきます。
出品作品から、その見どころを一部ご紹介いたします。
長次郎作 黒茶碗 ――――――― 樂家初代 長次郎の作となる黒茶碗。銘の「待宵」とは、十五夜の月を待つ前夜(十四夜)を表します。 表千家七代 如心斎は、所持していた年代物の箱に長次郎の茶碗を収めるべく、先に銘を書付けました。 茶碗の胴のわずかなゆがみは、待宵の月に通じるのでしょうか。 |
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◆表千家七代 如心斎
宝永2年(1705)~寛延4年(1751)
千家茶道中興の祖と言われ、茶道人口が増大した江戸中期に家元制度の基礎を築き、七事式を制定するなど茶道の普及に努めた。
◆樂家初代 長次郎
生年不詳~天正17年(1589)
千利休の「侘び」の精神を色濃く反映した黒樂茶碗・赤樂茶碗を生み出し樂家を創設。装飾性を排した重厚な作風が特色。
◆箱書
茶道具を収納する箱に「作者名」「その品を作った年代」「作品名」など作品の情報を書きつけたもの。
宗匠や高僧、茶人など権威ある人が優品と認めたものに「銘」をつけ書きつけることも。
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家元に代々伝わる貴重な茶道具の数々をぜひお見逃しなく!
特別展
家元に伝わる茶の湯の道具(五)
表千家歴代ゆかりの茶碗、服紗
会期:2023年10月11日(水) ~ 12月13日(水)
会場:表千家北山会館