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【イベントリポート】浄土宗総本山 知恩院 貸切特別拝観【ダイナースクラブ会員限定】
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【イベントリポート】浄土宗総本山 知恩院 貸切特別拝観【ダイナースクラブ会員限定】

歴史と文化遺産に彩られた京都・東山三十六峰の一つ、華頂山の麓に広がる浄土宗総本山 知恩院。
11月27日、ダイナースクラブ会員限定で実施された特別拝観の模様をことしるべスタッフがリポート!

ダイナースクラブカードを発行している三井住友トラストクラブ株式会社は、春と秋には京都の寺社仏閣を会場として会員限定の拝観イベントを開催しており、今秋は、2022年11月27日(日)、京都でも屈指の壮大な伽藍を有する浄土宗総本山「知恩院」で貸切特別拝観イベントを開催しました。

【貸切特別拝観の見どころ】
本イベントはA・B二つのプランで実施。AプランとBプランに共通しているのは、お念仏の根本道場である総本山知恩院の「御影堂」でのお念仏体験と、会員限定のライトアップ鑑賞・拝観。BプランはAプランに加えて、通常は立ち入れない方丈・経蔵内・大鐘楼内部・御影堂内陣を特別に拝観しました。

【知恩院について】
知恩院は浄土宗の元祖・法然上人が居を構え、念仏の教えを説き広げ、その生涯を閉じた「お念仏のふるさと」です。上人入滅後、浄土宗の総本山として信仰を集め、江戸時代初頭から徳川家が菩提所として厚く保護し、門跡寺院としての格式も備えます。東山三十六峰の一つ、華頂山のふもとに構えることから山号は「華頂山」。
毎年春秋にライトアップを行っており(2022年は春=3月25日(金)~4月3日(日)、秋=11月12日(土)~12月3日(土))、期間中は毎晩15~20分の法話も実施しています。

知恩院

◉内部特別拝観 経蔵(きょうぞう)
経蔵は、1621年に徳川秀忠が三門(国宝)とともに造営し、中央部には重厚華麗な構えで立つ八角輪蔵が据えられます。八角輪蔵は、仏教経典の一切経(大蔵経)を納める八面体の書棚で回転する仕組みになっており、等間隔に積み上げたような引き出しには朱文字の漢字が一字ずつ書かれています。高さ約7.5メートル、幅と奥行きは約4メートル。この輪蔵を回転させれば経典を読破したのと同じ功徳があると言います。本イベントでは、通常非公開である経蔵内部を特別に拝観させていただくことができました。まず八角輪蔵の大きさと重厚感に目を奪われます。よく見ると朱色の縁で区切られた引き出しがびっしりと埋め尽くされおり、その造形美に思わず息を呑みました。狩野派の絵師の手によって荘厳された天井や壁、柱など空間全体が繊細かつ豪華。この特別な空間で目に入る全てのもの驚きと感動を覚えながらぐるりと一周回り、功徳を積みました。

◉内部特別拝観 大鐘楼(だいしょうろう)
奈良の東大寺、東山・方広寺とともに日本三大梵鐘(ぼんしょう)として有名な知恩院の大鐘は、高さ3.3メートル、口径2.8メートル。厚みも約30センチあり、重さは約70トンに及びます。大晦日には、僧侶17人が丸太のような巨大な撞木で撞き、京都市中に除夜の鐘の音を響かせ、京都の冬の風物詩となっています。今回は特別にこの大鐘楼を間近に眺めることができました。遠目にもその大きさは伝わりますが、近くから見るとより一層その重厚感と質感に圧倒されます。実はこの大鐘楼、どのように作られたのか文献にも残されていないと言います。鐘楼は1678年、知恩院第38世玄誉万無上人のときに造営されましたが、当然重機などなかった時代。一体どのような手法を用いて作られたのか…。そんな謎にも思いを巡らせながら、実際に覗き込んだり触れてみたり、さまざまな角度から鐘楼の魅力を感じました。

大鐘楼

◉特別拝観 方丈(大方丈と小方丈)
知恩院方丈庭園は浄土宗を信仰した徳川家康の寄進で整えられた池泉庭園。17世紀に造営され、18世紀に現在の形となり、園池は大方丈(おおほうじょう)と小方丈(こほうじょう)の建物に添い、屈曲した汀線(ていせん)を描きます。山の斜面に滝石組を築き、斜面上部の山亭付近から京都市内を一望できます。指定面積は9500平方メートル。大方丈ではプラン参加者に抹茶とお菓子がふるまわれました。秋の澄んだ空気の中、抹茶をいただきながら方丈を飾る群鶴の紺碧障壁画(狩野尚信・画)と紅葉が色づく名勝庭園を眺め、ホッと一息。また、小方丈の山号軸は特別にレプリカではなく真筆の額が掲げられました(案内してくださったお坊様も「私も初めて拝見します。」とおっしゃるほど貴重なもの!)。

◉特別拝観 御影堂内陣
元祖法然上人の御影(みえい)を祀ることから、「御影堂(みえいどう)」と呼ばれ、俗に「大殿」とも呼ばれます。1603年に家康が建立、火災による焼失を経て家光が1639年に再建しました。2011年から約9年にわたる過去最大級の半解体修理が行われ、2020年に完了し、380年ぶりに創建時の壮麗な姿に甦りました。導師の頭上を覆う「人天蓋(にんてんがい)」などは国産漆や純度の高い金箔を用いられ、天井からつり下げるヒノキ製の仏具「幢幡(どうばん)」1対は修復の際に新たに造り替えられ、長さ約6.2メートル、重さ約400キロと世界最大級のものです。内陣には上人の御影をまつる厨子のほか、徳川三代をまつる厨子三体もならび、その壮麗な姿に思わず足を止め見入ってしまうほどの美しさでした。

御影堂

◉特別法話と念仏体験
御影堂は総本山の本堂とあって、そのスケールは圧倒的。ここに特別拝観参加者約700名が集まり、一人ひとりに木魚が用意されました。浄土宗総本山知恩院 中村康雅副門跡による特別法話、九鬼昌司布教部課長のお念仏の称え方の説明を頂戴したあと、全員で木魚を打ちお念仏を称えました。大人数の「なむあみだぶつ」が一つになりお堂の中に満ちた10分間の高揚感は、ほかでは決して出会えない貴重な体験となりました。

◉ライトアップ鑑賞
お念仏体験後、ライトアップが始まりました。一般の拝観者が入ってくるまでの約1時間、ライトアップされた知恩院をじっくりと拝観。先ほどまで見てまわった経蔵や大鐘楼、御影堂のほか、国宝の三門や友禅苑など境内全体がきらびやかに照らし出され、昼とは異なる表情を見せてくれました。

ライトアップ

【お念仏のふるさとで開催された文化体験を動画でご堪能ください】

※映像素材提供:三井住友トラストクラブ(ダイナースクラブ)