「京都シネマSTAFFの今月のオススメ」では、京都シネマで公開される毎月の上映作の中から、
京都シネマスタッフによる一押し作品をご紹介します。
8月のオススメはこちら!
Girls, Girls, Girls 映画のなかの女の子たち
80~00年代まで、異なる年代のガールズを発見/再発見!
京都シネマでは、配給会社・Gucchi’s Free Schoolとともに〈きょうとシネマクラブ〉を企画しています。
その第7回目の特集は【Girls, Girls, Girls 映画のなかの女の子たち】。
女性監督たちが描く映画のなかの女の子たちのすがたを観ると、少女から大人への成長、ファッションとフェミニズム、自分らしさの探求など様々な見方ができます。
映画史のリストに“必ず”は入らないかもしれないけれど、誰かにとってのナンバー1になるような作品ばかりを集めました。
今回は上映作品のなかから「ローラーガールズ・ダイアリー」を紹介します。ローラーダービーに魅せられた17歳の女の子の、エネルギッシュでパワーみなぎる快作です。
© 2009 BABE RUTHLESS PRODUCTIONS, LLC All Rights Reserved.
舞台は、アメリカ・テキサスの田舎町。
母親に言われるがまま、美人コンテストに出場する日々を送るブリスは、どこか“むなしさ”が晴れない様子。
そんなある日、オースティンで荒々しいローラーダービーの世界に出会い、たちまち魅了されます。
家族にはSAT(*大学進学に必要な試験)クラスを受けると嘘をついて、チームには年齢を偽って、地元チーム「ハール・スカウツ」に入団しますが……。
セクシーな衣装に網タイツ、アイラインはしっかり引いて、互いに体当たりしながら、疾走するローラーダービーの世界。
本作は、母親や社会から期待される「女性らしく」という規範に息苦しさを感じる少女が、暴力的で、パワフルなローラーダービーの世界に飛び込んでいくカミング・オブ・エイジ映画です。
17歳という多感な時期に過ごす、愚かでがむしゃらな日々。最高な日々をもとめ、最高な自分を探し、最高な“なにか”を追い求める。
そのためには嘘をついたり、監視の目を欺いたり、ときには友情を(思わぬ形で)裏切ってしまったり。
でもこんなにも愚かでがむしゃらな日々があったからこそ、いまの自分がここにいるのだと、今なら思えるのです。
© 2009 BABE RUTHLESS PRODUCTIONS, LLC All Rights Reserved.
特集上映では、居場所を求めるパーティーガールの自分探しを描いた『パーティーガール』(1995年)、
思春期の性的覚醒のスリルと恐怖を描いた怪作『スムース・トーク』(1985年)、
明るく楽しい、堂々のレズビアンロマンス『恋のミニスカ ウエポン』(2005年)を上映。
どの作品にも女の子のたちの魅力がたっぷり!ぜひ真夏の8月は京都シネマでお会いしましょう!
執筆:川添結生(京都シネマ)
8月8日(金)公開
特集〈きょうとシネマクラブvol.7〉
Girls, Girls, Girls 映画のなかの女の子たち
少女から大人への成長、ファッションとフェミニズム、自分らしさの探求など様々な見方ができる、異なる年代のガールズ映画4作品が結集。
『ローラーガールズ・ダイアリー』
(原題)Whip It/2009年/アメリカ/111分
監督:ドリュー・バリモア
出演:エリオット・ペイジ、マーシャ・ゲイ・ハーデン、クリスティン・ウィグ、ドリュー・バリモア、アリア・ショウカット
©Images Courtesy of Park Circus/Walt Disney Studios
『パーティーガール 4Kレストア』*2K上映
(原題)Party Girl/1995年/アメリカ/94分
監督:デイジー・フォン・シャーラー・メイヤー/
出演:パーカー・ポージー、サーシャ・フォン・シャーラー、オマール・タウンゼント、ギレルモ・ディアス
©1994 Party Pictures, Inc
『スムース・トーク』
Smooth Talk/1985/アメリカ/92分
監督:ジョイス・チョプラ
出演:ローラ・ダーン、トリート・ウィリアムズ、メアリー・ケイ・プレイス
『恋のミニスカ ウエポン』
(原題)D.E.B.S./2004/アメリカ/92分
監督:アンジェラ・ロビンソン
出演:サラ・フォスター、ジョーダナ・ブリュースター、ミーガン・グッド、デヴォン青木
© 2004 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
~上映スケジュールなど詳細は京都シネマの公式ホームページにてご確認下さい~
京都シネマは、四条烏丸にある複合商業施設「COCON烏丸」の3階にあるミニシアターです。
日本をはじめ欧米、アジアなど世界各国の良質な映画を3スクリーンで上映しています。
問い合わせ:075-353-4723
HP:https://www.kyotocinema.jp/