龍光院三会「看松会(かんしょうかい)」

龍光院三会「看松会(かんしょうかい)」

3月23日(土)
春季特別展「大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋」の関連イベントとして「看松会」が開催されました。
 

看松会とは、龍光院において2ヵ月に1度開かれている「茶の湯に関する書物の勉強会」です。
本来は坐禅や作務を行った後に講義を受けます。
今回はMIHO MUSEUMに会場を移し、一般の方も参加出来る貴重な催しとなりました。

開会にあたり、龍光院・小堀月浦和尚より
「紫野の仏法を中心に、お茶へと枝が伸びるような内容」と本展の感想をお話しになり
「いつもとは違う看松会を味わってください」と挨拶がありました。


 

特別講演「龍光院の茶の湯」 熊倉 功夫(MIHO MUSEUM館長)

本日の書は「宗及茶湯日記」


宗及茶湯日記 十五冊
桃山-江戸時代 16-17世紀
全期間展示 ※場面替え有り

これは江月宗玩和尚の祖父・津田宗達、父・宗及、兄・宗凡による茶会記録です。

当時、公家、武家、僧侶の中では日常的に書かれていた日記ですが、初めて庶民が記し残した日記とされています。
自筆の15冊全てが現存するのは「奇跡」だということです。

 

400年以上前の書、その中に書かれたものが実際に展示されていること、利休の死の謎や江月和尚の人物像にまで話は及び、170人以上の参加者の皆さまは大変満足された様子でした。
最後に「茶の湯のありかたとは、茶が面白い・好きだという思い、それを伝えたいという思い。それが禅の道と通じる所だと思います」と締めくくられました。


次回連載は、この日記の中にもあり前期展示の目玉、国宝「蜜庵咸傑墨蹟」に迫ります。
お楽しみに!

今後行われる関連イベントの詳細は→こちら