国際的に活躍する日本画家で、京都造形芸術大学の学長も務めた千住博氏の秘蔵作品を一挙に公開する展覧会が、東京・飯田橋の日中友好会館美術館で開かれます。本展は千住氏の作品を30年近くにわたって収集してきたコレクターが、多くの人に千住作品のすばらしさを体感してほしいと開催しました。
会場では、通常は目にすることのない13点を一堂に展覧。
のちの「ウォーターフォール」シリーズにつながる、滝を描いた初期の作品『ブラックウォーターフォール』や、深みのある群青が美しい『ケンジントンの森』など、千住氏を代表するモチーフや色彩の源流をたどることができます。
中でも注目は、世界初公開となる『五爪の雲龍』。
大徳寺聚光院・伊東別院に描かれた雲龍と同時期に制作されました。
通常は3本とされる龍の爪が、この作品では5本描かれ、古代中国で皇帝のみが使用できたとされる、その権威の象徴に挑んでいます。
貴重なラインナップから千住作品の魅力を体感できるまたとない機会を、どうぞお見逃しなく。
《五爪の雲龍》
六曲一雙 2003年 個人所蔵 ©Senju Studio LLC
《ブラックウォーターフォール》
1985年頃 個人所蔵 ©Senju Studio LLC
《ケンジントンの森》
1994~95年頃 個人所蔵 ©Senju Studio LLC
千住博(せんじゅ・ひろし)
1958年東京都生まれ。東京芸術大大学院修了。
1995年、ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展で東洋人初の名誉賞。JR博多駅や羽田空港などの公共芸術も手がけた。2007年から2013年まで京都造形芸術大学学長を務め、現在は京都芸術大学教授。日本芸術院会員。
入場記念品:千住博<ブラックウォーターフォールのクリアファイル>(非売品)
※おひとり様1点限り贈呈いたします
千住博 秘蔵の作品展 雲龍 |