源氏物語の絵画
-伝土佐光信『源氏系図』をめぐって
中之島香雪美術館
前期:2021年1月30日(土)~2月21日(日)
後期:2021年2月23日(火)~3月14日(日)
紫式部によって著された『源氏物語』は、物語が成立して以来、数多くの写本が作られ愛読されました。また、源氏物語を絵画化した「源氏絵」は、平安時代から今に至るまで描き継がれ、優れた物語に裏打ちされた抒情性豊かな世界を多彩に展開し、多くの人々に享受されてきました。
香雪美術館が所蔵する新出の「源氏系図」(作中人物を、略歴を付して系図にまとめたもの)の表紙絵もそのひとつといえます。
土佐派の絵師と画業をまとめた資料「本朝画事」には、土佐光信(1434?~1525?)の作品として、後柏原院が外題を、詞を堂上公家が寄合で書いた「源氏物語五十四帖」が記されています。
土佐光信は、文明元年(1469)に宮廷の絵所預となり土佐派の権威を確立し、伝統的なやまと絵に水墨画の要素を取り入れた新様式を打ち出しました。「源氏系図」香雪本は、表紙絵を土佐光信が描いたとされるこの「源氏物語五十四帖」と深い関わりをもつ作品と考えられます。
本展は、土佐光信の周辺作品や表紙絵にかかわる資料により、「源氏系図」香雪本についての理解を深めつつ、画帖・扇面などの小画面から屏風まで、さまざまに展開する源氏絵を、土佐派の作品を中心に紹介します。室町時代から江戸時代までのバリエーション豊かな『源氏物語』の絵画をお楽しみください。
◆◆◆展示構成◆◆◆
一、源氏物語
二、源氏系図をめぐって
三、源氏絵の世界
四、本朝画事と村山コレクション
五、光信以前の土佐派
◆◆◆主な出品作品◆◆◆
源氏物語 附秋草蒔絵簞笥
江戸時代 17 世紀
鶴見大学図書館蔵
土佐光起 紫式部観月図
江戸時代 17世紀
滋賀・石山寺蔵
源氏系図 表紙:伝 土佐光信
室町時代 16 世紀
香雪美術館蔵
重要文化財
石山寺縁起絵巻 巻四(部分)詞:三条西実隆
室町時代 明応6 年〈1497〉
滋賀・石山寺蔵
前後期で巻き替え
重要文化財
源氏物語手鑑 夕霧一
絵:土佐光吉 詞:冷泉為満
桃山時代 慶長17 年〈1612〉
和泉市久保惣記念美術館蔵
【この場面の展示期間】1 月30 日~ 2 月14 日
重要文化財
源氏物語手鑑 絵合
絵:土佐光吉 詞:阿野実顕
桃山時代 慶長17 年〈1612〉
和泉市久保惣記念美術館蔵
【この場面の展示期間】1 月30 日~ 2 月14 日
守住貫魚 源氏物語花宴図
江戸~明治時代 19 世紀
香雪美術館蔵
◆◆◆講演会◆◆◆
「源氏絵の〈表〉と〈裏〉扇画面と冊子表紙絵をめぐって」
講師:龍澤 彩(りゅうさわ あや)さん(金城学院大学教授)
■日 時 2021 年3 月6 日(土) 14 時~ 15 時30 分(受付開始13 時30 分)
■会 場 中之島会館(中之島香雪美術館隣)
■参 加 料 500 円(展覧会観覧には別途入館料が必要)
■定 員 120 名(先着順)
■応募方法
○メール 1通で2 名様まで応募可能。
①講演会名
②参加希望人数
③参加者全員の住所、氏名(フリガナ)、年齢、電話番号
を明記の上、以下アドレス宛にお申し込みください。
E-mail:n-kouenkai@kosetsu-museum.or.jp
(※上記アドレスを受信可能に設定してください)
○往復ハガキ 1 枚で2 名様まで応募可能。
①講演会名
②参加希望人数
③参加者全員の住所、氏名(フリガナ)、年齢、電話番号
を明記の上、郵送でご応募ください。
返信ハガキの宛先には、代表者の住所氏名をご記入ください。
【宛先】〒530-0005 大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト4階
中之島香雪美術館 「源氏物語の絵画」展 講演会係
※状況により中止の可能性があります
特別展「源氏物語の絵画 ― 伝土佐光信『源氏系図』をめぐって」 |