令和3年新春展
裏千家の茶室建築
-重要文化財裏千家住宅及び茶室保存修理工事竣工記念-
2021年1月7日(木)~3月31日(水)
茶道資料館にて開催中の、茶室建築を中心に裏千家の軌跡をたどる展覧会をご紹介します。
令和2年夏、今日庵(こんにちあん)や又隠(ゆういん)といった茶室群を含む裏千家住宅(国指定重要文化財)の保存修理工事が竣工しました。
千家3代宗旦が隠居する際に今日庵を構え、茶家としての裏千家が始まりました。
裏千家の代名詞でもある今日庵、そして又隠、寒雲亭(かんうんてい)は宗旦の遺蹟として名高い茶室です。
裏千家9代不見斎の時代、天明8年(1788)に起きた天明の大火に罹災したものの、翌年には又隠や寒雲亭等が修復され、利休200年忌の茶事が執り行われています。
その後、11代玄々斎の時代には大規模な増改築が行われ、現在の構造が大方完成したと考えられています。
本展では、狩野探幽筆と伝わる寒雲亭襖絵などの茶室に関係する作品や、江戸時代の屋敷図面、裏千家茶室に関する文献史料を通じてその歴史を明らかにします。
また、歴代家元が敷地内の樹木を用いて制作した茶道具などの作品を展示し、今般行われた保存修理工事の様子もご紹介します。
=展覧会の様子=
「寒雲亭襖絵」伝狩野探幽筆
茶道資料館蔵 (前期展示)
※後期は鶴澤探泉筆の写しを展示
玄々斎筆「反古襖」模写など茶室に関する作品や、裏千家住宅や茶室の全容が示された屋敷図面などを展示。
歴代家元が敷地内の竹樹や古材を用いて制作した茶道具も多数展示しています。
保存修理工事の様子も紹介。壁下地からは修理された年代の土壁の層が伺えます。
茶室建築を基軸として、多角的な視点から茶家としての軌跡をご覧ください。
令和3年新春展 会 場=茶道資料館 |