約1カ月に渡り行われる祇園祭のハイライトである山鉾巡行。本作品は、右隻に前祭、左隻に後祭の様子を描いた屛風です。華やかな山鉾、巡行に随行する人々のほか、見物人たちの姿も描写され、にぎやかな町の様子を伝えます。
右隻では神輿神幸と23基の山鉾が描かれています。先頭の長刀鉾は辻回しで90度方向転換したところを捉えており、綱を曳く人たちの活気に満ちた表情も見どころです。その後ろでは牛が梯子と臼を運んでいます。これらは辻回しの際に補助具として使用されたのではないかと考えられています。
⇓⇓⇓ 京の夏といえば祇園祭!巡行の辻回しは昔も今も迫力満点。 ⇓⇓⇓
《祇園祭礼図屛風》(右隻) 江戸前期 細見美術館蔵