World Press Photo(世界報道写真コンテスト)の審査に臨む片岡さん(右から5人目)
©FRANK VAN BEEK, ANP
京都新聞ビル地下1階印刷工場跡で開催する「世界報道写真展2024京都」に合わせて、12月22日(日)、プロの写真家や写真記者、写真を学ぶ人、フォトエディターなどを対象に、コンサルティング「How to Create a Winning Portfolio」を開催します。World Press Photo(世界報道写真コンテスト)をはじめさまざまなコンテストで審査員を務める「Newsweek日本版」フォトディレクターの片岡英子さんが、約1時間の相談セッションで参加者と1対1で向き合い、それぞれが取り組むプロジェクトを発展させます。
海外では、World Press Photoをはじめ、多くのフォトジャーナリズム、ドキュメンタリー写真を対象としたコンテストやグラントが募集され、メディアや写真祭、ギャラリーなどにプロジェクトを提案する機会が多くあります。このプログラムでは、世界で求められるストーリーテリングの手法、企画、編集、プレゼン力を身につけることを目指します。また、世界レベルのコンテストやグラントで求められることに対応することによって、プロジェクトの質の向上を目指します。
参加者は、進行中や完了したプロジェクトの写真や文章を事前に提出します。相談セッションの前に、片岡さんが目を通し、コンセプト、候補写真からのセレクトや写真の並び(シークエンス)、文章の改良などを提案します。12月から1月がちょうど募集期間となっているWorld Press Photoはもちろん、ほかのコンテストやグラントなど応募条件に合わせた助言も受けられます。
未来のWorld Press Photoの勝者育成を目標に掲げ、日本の報道写真、ドキュメンタリー写真の人材を育てることに貢献することを目指します。
優秀なプロジェクトの制作者には、このプログラムの終了後に内容を発展させ、再度、片岡さんにプレゼンできる機会を設けます。
■World Press Photo 2024 オープンフォーマット部門アジア地域優勝者 松村和彦(京都新聞写真部)
片岡さんと初めて出会ったのは京都国際写真祭 KYOTOGRAPHIE 2021のポートフォリオレビューでした。World Press Photo 2024で入賞した「心の糸」は制作途中でしたが、「Newsweek日本版」の写真で世界を伝える連載「Picture Power」での掲載をご提案くださいました。京都新聞の連載として紙面で掲載していましたが、新聞の読者以外にも届けられました。その過程で、片岡さんにプロジェクトについて説明し、議論の時間や助言をいただいたことは、その後にプロジェクトを発展させる上で、大切な道しるべとなりました。日々、上司や同僚とさまざまなことを話し合っていますが、世界の表現を知る方と一緒にプロジェクトについて考える機会を持つことの大切さを実感しました。そんな機会をプロジェクト制作に取り組む方に作れればと考え、今回のプログラムを企画しました。
「Newsweek日本版」の「Picture Power」で掲載された「心の糸」
■講師とプロフィール
©Tomohisa Tobitsuka
片岡英子
フォトエディター。2004年『Newsweek日本版』のフォトディレクターとして、写真で世界を伝える連載「Picture Power」を新設し、現在通算960回を越え、連載開始から20周年を迎えた。World Press Photo Contestのアジア地域審査員長と最終審査員(2012、2014、2023)、Sony World Photography Awardsの最終審査員(2022)、W. Eugene Smith Grant審査員(2024)、写真集『A Day in the World』(米、スウェーデン、スペインなど6カ国、2012)の共同編集などに携わり、FotoFest(米)、New York Portfolio Review(米)、Visa pour l'Image(仏)、Hamburg Portfolio Review(独)Kyotographie(日)など、国内外のポートフォリオ・レビューからレビュワーとして継続的に招聘されている。東京工芸大学芸術学部非常勤講師。Miiraii Creativeファウンダー/ディレクター。
開催日 2024年12月22日(日)
会 場 京都新聞社本社内(京都市中京区烏丸通夷川上ル)
参加費 1人12,000円(税込み)
お問い合わせ 「世界報道写真展2024京都」事務局(京都新聞COM事業推進局内)
E-mail wpp2024kyoto@mb.kyoto-np.co.jp
主 催 世界報道写真展2024京都実行委員会