*作家・上杉 朋さんから作品について一言コメント*
日本では古くから、十二単のような幾重にも重なる着物の色合いを襲色目と呼び、その色の組み合わせで季節や情景を表してきました。なんとも日本らしい、美しい文化だと思います。襲色目のように、それぞれ別の色や形が重なることで、ひとつの新しいものが見えてこないだろうかと取り組んでいるのが、襲花籃と題した作品です。「裏山吹」は30歳までの女性だけが着ることのできる若々しい色合わせです。29歳の今、自分が作れるものは何なのだろうかという終わらない問いを抱えつつ、春に可憐な姿を見せてくれる山吹のように力強く伸びやかでありたいと思い制作いたしました。
ぜひ会場で作品をご覧ください。